賑やかな子育てを終え、大人がゆったりと楽しむ住まい

新築して17年が経ち、ちらほらと経年劣化や今の暮らしに合わないところが出てきていました。
もともと、家は建てて終わりではなく、住みながら家族や暮らしの変化に合わせて手を加えていくものという思いがあり、キッチンや和室などすでにリフォーム済のところも。
今回は、1階のプライベート空間である子ども部屋・寝室・ウォークインクローゼットを一新することに。
3人の子供たちが高校生以上になり、大人の使い方ができるようになったこともきっかけです。また、子育てがひと段落付き、夫婦でリラックスして過ごせる空間になればと考えていました。

お気に入りのドラマに出てくる「魅せるクローゼット」に憧れていました。洋服やバッグ、アクセサリーなど、好きなものがキラキラと輝くような場所になれば…と。
子供部屋は3つに間仕切りしていた空間を1つの大きな部屋に。
その周りの廊下も含め、幼い頃に走り回って付けた無垢フローリングの傷や汚れ、壁や建具のシールの貼り跡などをきれいにして、将来の使い方まで考慮したつくりをイメージしていました。

阪急阪神不動産さんにお願いするのは、キッチン周辺のリフォームに続いて二度目です。
今回は百貨店の家具担当の方に、理想のクローゼットのイメージなどをお話ししていたところ、イタリアの家具ブランド〈モルテーニ〉をお勧めしていただき、ショールームへ。ひと目で気に入り、同じ雰囲気で寝室まで統一し、子ども部屋もあわせてリニューアルしたいと、再び阪急阪神不動産さんに相談することになりました。

〈モルテーニ〉のシステム収納を組み合わせたウォークインクローゼットは、中央にアクセサリーや時計をコレクションできるドロワーを置き、全体を見渡せて開放感があります。イタリアのハンドメイドガラスでつくられた照明〈ジョガーリ〉をコーディネートしました。
〈モルテーニ〉と雰囲気を合わせた家具を間に造作し、収納力をアップするとともに、余分な隙間のないオーダーメイドの空間になりました。カラーリングや素材の提案は、さすがプロの仕事。同じ色合いでも鏡面仕上げやレザー調など、変化が付けられています。クローゼットの扉の内側を鏡張りにしていただいたのも、使いやすくてよかったです。
以前は、どんどん増えるものを詰め込むように収納し、物置のようになっていました。「あれはどこに行ったのかな？」と探すことも多く、ストレスが大きい状態でした。今は広さは同じなのに、整理したり、飾ったりすることが楽しくて仕方ない場所に。クローゼットで過ごす時間が増えました。「お気に入りのものを大切にしたい」と自然と気持ちが変化し、1つ増えると1つ減らすことを実践できていて、溜め込むことがなくなりました。

クローゼットからつながる寝室には、バッグや小物を見せながら飾ることのできるショーケースやドレッサーを置きました。寝室の扉を開けると一番に好きなコレクションが視界に入り、嬉しくなります。使わなくなったバーコーナーの代わりに、テレビを掛け、パソコン作業ができるデスクスペースも造作。上部にはエアコンをすっきりと収め、ルーバーで目隠しも。以前はエアコンとその部分の壁だけ飛び出ているのが気になっていたので、面を揃えきれいにまとめてくださって満足しています。
ベッドも造作で、ヘッドボードは家具に合わせた色やヴェルベットのような素材感に。アクセント壁の木調パネルが落ち着いた雰囲気で、夕食後は早めに寝室に来てくつろぐこともできます。

間仕切りを取り払い、ひと続きの広い空間になった子供部屋。廊下側は一面、引き違い扉を入れました。全開すれば広々とした空間になり、子供たちが全員独立した後は、セカンドリビングとしても使うことができます。
床のフローリングは廊下から寝室や子供部屋、クローゼットまで、家具に合わせた共通のものを採用して大正解でした。賑やかな子育て生活を支えてくれた明るくナチュラルなトーンから一転、大人がくつろいで過ごせるモダンな住まいになりました。