
こだわり素材のシームレス住空間
きっかけはLDKに隣接する和室の使いづらさ
利便性の高い立地が気に入って新築で購入したマンション。十数年が経ち、家族の暮らしも変化してきました。リノベーションの一番のきっかけは、LDKに隣接する和室が使いづらかったことです。ピアノは置いていたものの、なかなか和室として活用しきれず、さらに壁が邪魔をしてLDKが狭くなるのがもったいないという思いがありました。和室をなくして広いLDKにして、仕事や家事をしながら子供に目が届くような居場所がほしいと、リフォームプランを考え始めました。
情報を集めるほど夢は広がり、他の空間もリフォームしたくなっていきました。実物を見るためにキッチンやタイルなどのメーカーショールームを回り、費用の目安を知るために、リフォーム会社さんなど数社に相談しました。ところが何をどこまでリフォームするのかを決められず、具体的に話が進むことはありませんでした。
決め手は自由度が高く、生活重視のプラン

西宮北口にある阪急阪神すまいのギャラリーを訪ねたのは、そんな頃です。担当のHarikiさんとお話した際に、良い印象を受け、2か月後に再度相談に訪れました。リノベーションの自由度が高く、暮らしやすさを重視したプラン提案にも安心感を覚え、依頼を決めました。
私は、興味が湧いたらどんどん深く追求していくタイプ。プランにも相当こだわりましたし、設備や素材、パーツの一つひとつまで調べ尽くしました。Harikiさんは、私の自由な意見を一度しっかり受けとめてくださった上で、できないことや、しない方がよいことははっきりと伝えてくれるんです。Harikiさんがいなかったらリノベーション計画はまとまらなかったと思います。
眺めがよく開放的なLDKが誕生

今の暮らしの不便を解消し、窓が多く眺めが良い、この部屋が持つ本来の魅力を最大限に活かすことを目指しました。アイデアを出し切ったところから、現実的なプランへとそぎ落していきました。 和室をなくして、約24帖の広々としたLDKが誕生。L型だったキッチンは向きを変え、田中工藝のペニンシュラ型のオーダーキッチンにしました。キッチンに吊戸棚は取り付けず、リビングダイニングが見渡せるようになりました。キッチンの背面には、同じく田中工藝で製作した収納がダイニング側まで続き、一体感のある開放的なLDKになりました。
キッチンや背面収納はこだわりのフルオーダーメイド


田中工藝でフルオーダーしたキッチンは、色味・サイズ・素材・使い勝手などすべてにこだわりました。「どこに何をしまうか」の計画に合わせた収納スペースが設計されています。カウンターの立ち上がり部分の裏側は、キッチンペーパーやラップなどの収納として活用しています。食洗機はドイツ製のGaggenau(ガゲナウ)、コンロはリンナイの洗練されたデザインのG: LINE(ジーライン)、水栓は米国DELTA社のタッチ式水栓BRIZO(ブリゾ)など、一つひとつ吟味して選びました。
冷蔵庫はリビングから見えにくい位置に配置しぴったりと収め、電子レンジやトースターも収納の扉を閉めれば隠せる仕様にしました。5m近い長さのキッチン背面のカウンター収納には、リビングで使う文房具などもしまっています。
ニュアンスカラーでトータルコーディネート

キッチンを囲む腰壁と背面の壁には、1枚が1m×3mという超大判タイルを採用。大きさが活きるようきれいに割り付けられています。 このタイルをはじめ、フローリングやクロス、建具など、全体のカラーリングも試行錯誤しました。単体のサンプルで気に入っても、全体で合わせると雰囲気が変わってしまうこともあり、何度もサンプルを見比べグレージュを中心にしたニュアンスカラーでコーディネートしました。
仕事や家事をしながら子供を見守るワークスペース

キッチンの向かいには、家族のワークスペースとしてデスクを2つ横並びで設置しました。宿題をしたり、絵を描いたりする子供の横で夫が仕事をしています。以前は二人ともダイニングテーブルを使っていたので、専用のスペースは長年の念願でした。天井には室内干し用のアイアンバーを取り付け、壁にはテレビを掛けられるよう下地を入れてもらったので、今後もいろいろな使い方ができそうです。
収納力の高いウォークインクローゼットを新設
寝室と隣接する子供部屋は、収納を撤去し、部屋も1帖ほど小さくしました。その分広がった空間と元和室の押入れ部分を合わせてウォークインクローゼット(WIC)を新設し、家族3人分の衣類やスーツケースなどを収納できるようにしました。柱横の70cm四方のデッドスペースは、上下2段のハンガーパイプを取付け、空間を余すところなく活用できるような提案をしていただきました。
天井設計で解消した梁の凹凸

マンションの構造上、室内には梁がいくつもありました。Harikiさんの提案により、下がり天井を設けるなどして天井の高さを揃え、すっきりと整った空間を実現しました。リビング・ダイニングの下がり天井には間接照明も設けました。隣接するWIC内に配管を通すことで、エアコンも目立たない場所に設置することができました。
ショールームで見比べながら選んだKAMIYAのリビングドアは、ガラス面が大きく、天井まで高さのあるシンプルなデザイン。上吊り&引き込み式で、床面のレールや扉枠もありません。選べる取っ手の中に気に入るものがなかったため、壁の出幅を調整してもらい、扉を閉めるための手がかりを作ってもらいました。このように細かな点まで工夫していただいたことがとても嬉しかったです。
お気に入りに囲まれ、視界が広がる心地よさ


キッチンに立つと、ダイニングからリビング、ワークスペースまで見渡せます。並んだ窓からは景色も眺められ、心地よい気分になります。一日中、家で過ごしていてもストレスを感じず、朝食をゆっくりとっていると、まるでホテルや別荘にいるかのような非日常感も味わえます。夜は間接照明だけにして過ごし、廊下から扉のガラス越しに見えるリビングには温かな雰囲気が漂っていて、いつも「いいなあ」と感じ入っています。来客時は広い空間で子供たちを遊ばせながら、楽しんで過ごすことができました。
施工やアフターの対応にも安心感

Harikiさんとは数多くのショールームに同行していただき、打ち合わせ以外にもメッセージアプリで細やかにやり取りを重ねました。メーカーさんとの打ち合わせも同席してくださり、施工に関わる専門的なことはプロ同士で直接やり取りしてくださったことも助かりました。
工事やアフターサービスの担当者の方々も丁寧に対応してくださり、完成後、こちらが気づいていないような建材の不具合も先回りして解消していただきました。リノベーションしたお気に入りのこの家でこれからも安心して暮らしていけます。









