ぐるり街めぐり〈兵庫・宝塚編〉
炭酸煎餅本家 黄金家(こがねや)
創業から変わらない、香りと食感、優しい甘み
宝塚のランドマーク、S字カーブの『宝来橋』を渡っていると、ふと甘く香ばしい香りが。舗道脇には「天然たんさん水 この下にあり」と刻まれた石柱や宝塚温泉碑が立ち、この地が温泉街として賑わってきた歴史を今に伝えています。香りの先に現れたのは、明治30年創業の『炭酸煎餅本家 黄金家』。店先には宝塚温泉に湧き出る天然炭酸泉を使って生まれ、古くから湯治客のお土産として親しまれてきた『炭酸せんべい』がずらりと並んでいます。「当店の特徴は薄さです。透けるほど薄く焼くことで、パリパリとした食感となり、それがおいしさにつながっているんです」と誇らしげに話すのは、4代目代表の白本功美子さん。

『炭酸せんべい』は、昔ながらの手焼き製法で一枚一枚焼き上げます。お店は季節を問わず入口全面を開放しているため、通りからせんべいを焼いている様子を垣間見ることもできます。材料は、小麦粉とでんぷん、砂糖、そして少量の塩。かつてはその名の由来となった天然炭酸泉を使っていましたが、現在は製法を工夫しながら、その風味や食感を受け継いでいるのだとか。素朴な材料でつくられていることもあり、「子どもにも安心して食べさせられる」という声も多く、実際「初めて口にしたお菓子はここの炭酸せんべいだった」という近所の子どもも多くいます。

日常のおやつや手土産、縁起物にも。ふと口にしたくなる味
黄金家では、『クリーム炭酸せんべい』も人気です。チョコレートや抹茶など、それぞれの風味がしっかり感じられるクリームに合うよう、『炭酸せんべい』とは異なる洋風仕立ての炭酸せんべいでサンドしています。人気はレモン。クリームにレモンの風味をのせた、さっぱりとした爽やかな味わいが、幅広い世代に受け入れられているのだそう。いつもと違う味を楽しみたい時や、『炭酸せんべい』とのセットで手土産にも喜ばれている一品です。食べ終わった後の『クリーム炭酸せんべい』が入った缶は、包装紙を外すと水玉模様のレトロなデザインが姿を現します。その愛らしさは、きっとコレクションに加えたくなりますよ。

白本さんの代になってから、「お中元やお歳暮に贈りたい」という常連客の声に応えて、『炭酸せんべい』と『クリーム炭酸せんべい』に宝来橋の焼き印入りの『玉子せんべい』を詰め合わせた『三種詰合せ』(1,820円~)が新たに加わりました。『玉子せんべい』は、卵の風味が豊かなしっとりやわらかなせんべい。毎年年末には干支の焼き印入りが登場し、地域の縁起物として親しまれています。宝塚のお土産を選ぶ際に「あれもこれも食べてみたい!」と迷ったら、詰め合わせを選ぶのもおすすめですよ。

【この街が好き/STAFF VOICE】

地域の方々に支えられてここまで。宝塚は人のやさしさがあふれる街です
お店を継ぐつもりはなかったのですが、父や母の体調が心配で手伝いに通ううちに、自然と。毎日接客していて感じますが、宝塚のお客さんは本当に温かい人が多いんです。「この店を継いでくれてありがとう」と声をかけてくださる方もいて、いつも励まされます。周辺の取引先の方々にも助けてもらっていて、困ったことがほとんどありません。日々みなさんの温かさに触れ、この街でお店を続けることができて良かったなあと思います。
代表・白本功美子さん(写真左から2番目)、店主・的場喜志さん(写真右から2番目)と皆さん

●炭酸煎餅本家 黄金家
営業時間/9:30~18:00
定休日/月曜(祝日の場合は翌日)
電話/0797-86-2962
兵庫県宝塚市湯本町9-27
http://koganeya.jp/koganeya/
https://www.instagram.com/koganeya46/
◇記載しています営業データ・商品・価格等は2026年5月10日時点の情報です。
◇時期によってはメニュー内容や商品・価格が変更になっている場合があります。
◇表示価格はすべて税込です。



