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2025.11.29

リフォームとリノベーションの違いとは?費用や期間、メリットを徹底比較解説

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リフォームとリノベーションの違いをご存知ですか?この記事では、それぞれの定義から、工事の規模、費用相場、メリット・デメリットまで詳しく解説します。あなたの理想の住まいづくりに最適な選択肢を見つけるために、ぜひ参考にしてください。

リフォームとリノベーションの基本的な違い
•ワードの定義で見るリフォームとリノベーション
•工事の目的と規模で見る違い
「リフォーム」について詳しく解説
•リフォームの主な工事内容
•リフォームのメリット
•リフォームのデメリット
「リノベーション」について詳しく解説
•リノベーションの主な工事内容
•リノベーションのメリット
•リノベーションのデメリット
【項目別】リフォームとリノベーションの比較
•費用の違いと比較
•工事期間の違いと比較
•設計の自由度の違いと比較
•住宅ローンや補助金の利用について
あなたはどっち?目的別のおすすめを紹介
•リフォームが向いている人の特徴
•リノベーションが向いている人の特徴
リフォーム・リノベーションの会社選びのポイント
•得意分野や施工実績を確認する
•担当者との相性を見極める
まとめ

住まいの改修を考え始めたとき、「リフォーム」と「リノベーション」という二つのワードを耳にすることがあるでしょう。これらは似ているようで、実は目的や工事の規模に大きな違いがあります。どちらを選ぶかによって、必要な費用、期間が大きく変わってきます。この記事ではリフォームとリノベーション、それぞれの特徴を分かりやすく解説し、どちらがご自身の希望に合っているのかを判断するための情報を提供します。

リフォームとリノベーションの基本的な違い

リフォームとリノベーションは、どちらも住まいに手を加える工事ですが、その本質的な意味合いは異なります。法律などで明確に定義されているわけではありませんが、一般的には工事の目的や規模によって使い分けられています。まずは、二つのワードの基本的な違いを理解しましょう。

ワードの定義で見るリフォームとリノベーション

リフォーム(Reform)は、老朽化したり、汚れたり、壊れたりした部分を修繕し、新築時に近い状態に「回復させる」ことを指します。いわば、マイナスの状態をゼロの状態に戻すイメージです。例えば、古くなった壁紙の張り替えや、故障したキッチン設備の交換などがこれにあたります。一方、リノベーション(Renovation)は、既存の建物に大規模な工事を行い、新たな価値や機能を「付加する」ことを目的とします。こちらは、マイナスの状態からプラスの状態を生み出すイメージで、住まいの性能を向上させたり、ライフスタイルに合わせて間取りを変更したりすることが含まれます。

工事の目的と規模で見る違い

工事の目的と規模で考えると、違いはさらに明確になります。リフォームは、設備の交換や内装の修繕といった比較的小規模な工事が中心です。目的は「原状回復」や「部分的な改善」にあります。それに対してリノベーションは、間取りの変更や上・下水道管の移動、耐震補強など、建物の骨格(スケルトン)に関わるような大規模な工事が中心となります。目的は、住まい全体の「性能向上」や「デザインの一新」など、より抜本的な改修にあります。

「リフォーム」について詳しく解説

リフォームは、住まいの気になる部分を改善し、快適さを取り戻すための工事です。ここでは、リフォームの具体的な内容やメリット、デメリットについて掘り下げていきます。

リフォームの主な工事内容

リフォームは、日常生活での不便や経年劣化を解消するための工事が主となります。具体的には、壁紙やフローリングの張り替え、古くなったキッチン・浴室・トイレ・洗面などの水まわり設備の交換、戸建であれば外壁や屋根の再塗装・防水工事などが挙げられます。賃貸物件の退去時に行われる原状回復工事も、リフォームの一種です。これらの工事は、住まいの基本的な構造には手を加えず、表面的な部分や設備の更新が中心です。

リフォームのメリット

リフォームメリットは、必要な箇所のみを改修するため、リノベーションに比べてコストを抑えることが可能です。また、工事期間も数日から数週間程度で完了することが多く、住みながら工事を進められるケースも多く生活への負担が少ないことも大きな利点と言えるでしょう。

リフォームのデメリット

リフォームは部分的な改修であるため、デザインの自由度は限られます。既存の間取りや構造を前提とするため、理想のイメージを完全に実現できない場合があります。また、工事をしなかった箇所とのデザインの差や、老朽化の度合いの違いが目立ってしまうこともあります。建物の構造そのものには手を加えないため、耐震性や断熱性といった住宅の根本的な性能向上を見込むものではありません。

「リノベーション」について詳しく解説

リノベーションは、住まいを現代のライフスタイルや自分の好みに合わせて、根本からつくり変える工事です。ここでは、リノベーションの具体的な内容やメリット、デメリットを解説します。

リノベーションの主な工事内容

リノベーションでは壁を取り払って広々としたリビングダイニングキッチンを実現したり、使わなくなった和室をウォークインクローゼットに変更したりするなど、間取りの変更が代表的な工事内容です。また、内装デザインをカフェ風や北欧風など、好みのテイストで統一することもできます。さらに、断熱材の追加による省エネ性能の向上など、建物の基本性能を高める工事もリノベーションに含まれます。

リノベーションのメリット

リノベーションの最大の魅力は、設計の自由度が高いことです。間取りや内装、設備などを自由に選べるため、まるで注文住宅のように自分の理想の住まいを追求できます。新築物件を探すよりも、中古物件を購入してリノベーションする方が、立地の選択肢が広がり、結果的に総費用を抑えられる場合もあります。また、建物の資産価値を高めることにもつながります。

リノベーションのデメリット

自由度が高い反面、デメリットも存在します。まず、工事が大掛かりになるため、費用が高額になり、工事期間も数ヶ月に及ぶことが一般的です。工事期間中は仮住まいが必要となり、その家賃や引越し費用も別途発生します。また、建物の構造上の制約により、希望の間取りが実現できない可能性もあります。

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【項目別】リフォームとリノベーションの比較

ここからは、費用、工事期間、設計の自由度といった具体的な項目で、リフォームとリノベーションを比較してみましょう。どちらがご自身の計画に適しているか、より具体的にイメージするための参考にしてください。

費用の違いと比較

費用は、大きな違いの一つです。部分的な工事が中心のリフォームは、数十万円から数百万円が標準価格帯です。一方、間取り変更などを伴う大規模なリノベーションは、数百万円から一千万円以上必要となることも珍しくありません。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、工事の範囲や使用する建材、設備のグレードによって大きく変動します。

工事期間の違いと比較

工事期間にも大きな差があります。クロスの張り替えや設備の交換といったリフォームであれば、数日から1週間程度で完了することがほとんどです。しかし、間取り変更や内装を変更するフルリノベーションの場合、設計プランの打ち合わせから含めると、工事完了までに3ヶ月から半年以上必要になることもあります。長期的な視点で計画を立てることが重要です。

設計の自由度の違いと比較

設計の自由度は、リノベーションの方が圧倒的に高いです。既存の枠組みにとらわれず、ライフスタイルに合わせて間取りからデザインまで自由に創造できます。リフォームは、既存の構造を活かしながらの部分的な改修となるため、選択肢は限定的になります。ただし、その分、打ち合わせなどがシンプルで、計画を進めやすいという側面もあります。

住宅ローンや補助金等の利用について

中古物件を購入してリノベーションを行う場合、物件購入費用と工事費用をまとめて住宅ローンとして組める「一体型ローン」が利用できる場合があります。リフォームの場合は、金利が比較的高めな「リフォームローン」が一般的です。また、耐震補強や省エネ改修など、工事内容によっては国や自治体の補助金制度を利用できることがありますので、事前に確認することをおすすめします。

参考:住宅:住宅リフォームの支援制度※令和7年6月2日時点-国土交通省

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あなたはどっち?目的別のおすすめを紹介

これまでの情報を踏まえ、どのような場合にリフォームが、あるいはリノベーションが向いているのかをまとめました。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

リフォームが向いている人の特徴

「費用や期間をなるべく抑えたい」「特定の設備の不満を解消したい」「住みながら工事を進めたい」といった方にはリフォームが向いています。また、家の雰囲気を大きく変えずに、劣化した部分だけを新しくして快適に暮らしたいという場合にも最適です。今の住まいの間取りやデザインに大きな不満がない場合は、リフォームで十分な満足感が得られるでしょう。

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リノベーションが向いている人の特徴

「今の間取りがライフスタイルに合わない」「自分たちの好みに合わせて、デザインを全面的に変えたい」「住宅の断熱性や耐震性など、性能から見直したい」といった抜本的な変化を求める方にはリノベーションがおすすめです。中古物件を購入して、自分たちだけの理想の空間を創り上げたいと考えている方にも最適な選択肢です。

リフォーム・リノベーションの会社選びのポイント

理想の住まいを実現するためには、信頼できるパートナーである施工会社選びが非常に重要です。最後に、会社選びで失敗しないためのポイントを二つ紹介します。

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得意分野や施工実績を確認する

会社によって、水まわりリフォームが得意な会社、デザイン性の高いリノベーションが得意など、それぞれに特色があります。まずは、その会社のウェブサイトなどで過去の施工事例を確認し、自分たちの希望する工事内容やデザインテイストと合っているかを見極めましょう。実績が豊富な会社ほど、様々な提案が期待できます。

担当者との相性を見極める

リフォームやリノベーションは、担当者と何度も打ち合わせを重ねて進めていきます。こちらの要望を親身になって聞いてくれるか、専門的な視点から的確なアドバイスをくれるかなど、コミュニケーションの取りやすさは非常に大切です。複数の会社から見積もりを取り、担当者の人柄や対応力を比較検討することをおすすめします。

まとめ

リフォームとリノベーションは、似ているようで異なる目的を持つ住まいの改修方法です。リフォームは「元の状態に戻す」小規模な修繕、リノベーションは「新たな価値を加える」大規模な改修と覚えておくと良いでしょう。どちらが良いということではなく、ご自身の目的や予算、ライフスタイルに合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。

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