リフォームで失敗しないためには、どんな準備をしておけばいいのでしょうか。WEB上では、さまざまな情報が発信されていますね。
住み続けてきた現在のお住まい、購入した中古物件、どちらのケースでも、成功の秘訣を突き詰めると、現状の住まい状況をちゃんと把握するということが重要だといえます。
今回は、リフォーム前のチェックリストを作成しご紹介します。
住まいの"不満"の状態を洗い出して、"不満"を解消し、より快適なこれからの暮らしを思い描くためのセルフチェックリストです。
事前の情報整理ができていれば、リフォーム会社と打合せする際も、スムーズになるはずです。しっかり情報と希望を伝えたあとは、より理想の暮らしを叶えるアイディアをリフォームのプロに考えてもらいましょう。では、早速、セルフチェックリストのポイントからご説明しましょう。
小さな"不満"や不具合も見落とさない!
今回のセルフチェックリストは室内用、つまりマンション向きといえます。
これからリフォームをしようと考えている方のなかには、
「トイレが古くなってきたし、築年も経過したから水回りをリフォームしよう」「最近、マンション内でリフォームする方が多いな。そろそろうちも」「中古で購入したから、全部リフォームしなくちゃ」など、
やや、漠然としたイメージで、リフォーム会社を探し始めるケースもあるようです。
リフォームとは、「今回は劣化した設備を」「リビングの内装だけきれいに」など、1回をコンパクトに収めても、結果的に回数を重ねることになり、トータルコストは上昇、手間も時間も非効率で、思い描く空間も創りにくくなると考えられます。
リフォームすると決めたなら、理想の暮らし方のために叶えたい希望と、やるべきリフォームをまとめて行うことが成功への近道といえるでしょう。
やるべきリフォームとは、住まいの"不満"や不具合の解消です。
例えば、「扉を開け閉めするたびに、ギシギシ音がして気になる」「キッチンコンロが一回で着火しにくくなった」「ウォークインクロゼットの中に、低めの棚があるともっと便利なのに」。日常の中で、ときどき感じていた小さな"不満"や不具合は、リフォーム会社との打合せでは、大きな変更点に注目してしまい、置き去りになりがちです。
セルフチェックリストで小さな"不満"や不具合も事前の情報として整理しておくと、リフォーム会社は、あなたのお住まいに必要なリフォーム内容を漏れなく、よりベストなアイディアを添えて提案してくれるでしょう。
セルフチェックは、2ステップで!
はじめに、基本情報を書き出します。
築年数や家族構成、予算、主なリフォームの目的と間取りの変更があるかないか。いつまでにリフォームを完了したいかという希望も決めておきましょう。
間取りの変更を伴うリフォームをする場合、構造を把握する上で図面の準備は必須です。
過去にリフォームを実施したことがあれば、その履歴もわかると望ましいでしょう。中古物件で図面がない場合も、管理会社に申し入れたら入手できるはずです。
リフォーム会社に渡すためだけでなく、図面も見ながらお住まいをセルフチェックすることで、照明やテレビアウトレットの位置など、リフォーム時に調整する必要があることに気がつきやすくなります。
では、ひとつ目のステップ、セルフチェックのポイントをお話ししましょう。
場所ごとに、項目をそろえてヌケモレなく!
お住まいを場所ごとにセルフチェックしておくと、リフォーム会社との相談も具体的なものになります。リフォーム工事の中で一緒に対応してもらったり、DIYで解決できる程度のものなど見極められて、より多くの"不満"や不具合を解消して、理想の住まいに近づけることができるはずです。
リフォーム予算には限りがありますよね。セルフチェックで"不満"や不具合の程度をちゃんと把握しておけば、最後に優先順位をつけて、どこまで予算をかけるか判断しやすくなるでしょう。
場所ごとのセルフチェックをする際のポイントとは、見方をそろえておくことです。
記憶に頼って、「あそこが、ここが」と思い出すよりも、リビング・ダイニングは、キッチンはと順番に「壁や天井、床の傷み具合はどうか」「設備の不具合はないか」とリストに沿って具体的に見ていくことが大事なポイントです。
リフォーム後の暮らし方のイメージと優先順位を整理!
ふたつ目のステップは、リフォーム後の暮らし方をできるだけ具体的な言葉にして、叶えたい優先順位と合わせて整理することです。
リフォームで一番大切なのは、「希望を明確にすること」だといわれています。例えば、「リビングを広くしたい」というと明確なようですが、そこで見落としがちなのは「なぜ」の部分です。
「ひと部屋ゆとりができたからリビングを広くする」ことがリフォームの目的ではないですよね。
「子ども世帯が、孫を連れてきたときも寛げるリビングにしたい」「趣味に集中できる書斎空間をつくりたい」「壁側に大型のテレビを置いて、ゆっくり映画などを楽しみたい」というように、どんな暮らしのシーンをイメージしているかで、どのようにリビングを広くするのかが見えてくるのではないでしょうか。
このような具体的な暮らし方をリフォームのプロに伝えることで、リフォーム後のインテリアやそれに合わせた照明配置、必要な設備、どこに重点を置いて手を加えればいいのかなど、納得できるプランの提案につなぐことができます。
【セルフチェックシート記入例】
まとめ
セルフチェックリストを作るのは、多少あいまいでも書面に落としておくことが重要だからです。事前の整理をしっかりすることで、リフォーム会社と打合せをするときも方向性で迷うことが少なくなるはずです。
予算やスペースなどの都合で、希望通りにできないこともあるでしょう。優先順位をつけておくことで、予算に見合った代替案の提案をしてくれるかもしれません。
暮らし方やインテリアのイメージを言葉で整理しにくいという方は、WEBで参考にした情報のURLをセルフチェックリストにメモしておくこともおすすめです。
リフォームを検討される方は、リフォーム会社との打合せの前に、セルフチェックリストを活用してみてはいかがでしょうか。
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※2024年5月16日時点の情報になり、今後内容が変更となる可能性がございます。