ぐるり街めぐり〈京都・長岡天神_東向日_西向日編〉
山下とうふのドーナツ屋さん
もう一つ食べたくなる、軽くやさしい味わい
阪急東向日駅の西改札口から西国街道を南へ徒歩5分ほど。趣のある民家が立ち並ぶ住宅街を歩いていると、甘い香りに混じって「おおきに。ありがとうございます!」という元気な声が。ここは昭和14(1939)年創業の豆腐店が営む『山下とうふのドーナツ屋さん』です。店頭に立つのは、佐々木寛美さん。顔なじみのお客さんと世間話を交わしながら、揚げたてのドーナツを手際よく包んで手渡すその姿は、この店のお馴染みのシーンです。「毎日食べても飽きがこないように、甘さを控えて、豆乳そのものの風味を生かしています。日々のおやつとして気軽に楽しんでもらえたら」と寛美さん。

豆乳ドーナツは、寛美さんのご主人である『山下豆腐店』の4代目・潔さんが1か月ほどかけて毎晩試作を重ねたこだわりの商品。新潟県産『里のほほえみ大豆』100%の豆乳や北海道産の小麦粉、種子島産の粗糖(そとう)など、素材のやさしい風味がそのまま感じられます。寛美さんの言葉通り、甘さは控えめで、しっとりもっちり、食感はさくっと軽やか。定番は『プレーン味』『シュガー味』『チョコがけ味』の3種類。ほかに季節やイベントに合わせた日替わりドーナツもあり、春は桜あん、夏はレモングレーズ、冬には栗あんやクリスマス限定デコレーションなどが登場。110円からと手頃な価格で、ご近所さんが毎日のおやつに買い求める風景が、この街の日常になっています。

創業から変わらない、"豆腐屋さん" の手仕事
もちろんお店の一角では、昔ながらの製法でつくった豆腐も販売。豆腐づくりはご主人・潔さんの担当です。大豆を前日からたっぷりの水に浸しておき、毎朝3時、まだ暗いうちから仕込みを始めます。豆乳とおからに分けた後、すまし粉でゆっくりと固めていく...、その工程の多くが、今も手作業です。にがりではなく、あえてすまし粉を使うのは、「にがりには甘さがあり、豆腐本来の味わいよりもその甘さが際立つことがあるから」なのだそう。できあがった豆腐はすっきりとしながらも、素朴な甘みがふわりと広がります。創業以来"変えないこだわり"が、今も息づいているのです。

この日、寛美さんの頭には、かわいらしい布製のターバンが。聞けば、お姉さんが手づくりしている布雑貨だそうで、店内にもその作品が並んでいます。作家名は『HO.(ホードット)』。「シンプルなかたち。だけど、どこかかわいい」をコンセプトに、ベビースタイや髪留め、ポーチなどを展開しており、やわらかな色づかいや模様が印象的です。豆乳ドーナツを中心に、寛美さんの人柄と、手づくりアイテムのぬくもりが、温かい空気感を生んでいました。

【この街が好き/STAFF VOICE】

一度離れてもまた戻りたくなる、そんな住み心地のよい街です
夫は生まれも育ちもこの街です。聞くところによると、進学などで一度離れても、結婚を機に戻ってくる同級生が多いのだとか。それだけ、居心地がよい街なんです。私は結婚を機に向日市で暮らし始めて25年。阪急電車が使えておでかけにも便利な一方、街なかには畑のある風景も残っていて、どこかほっとする街ですね。向日神社さんをはじめ、日常のすぐそばに心休まる場所があるところが気に入っています。
山下とうふのドーナツ屋さん 佐々木寛美さん

●山下とうふのドーナツ屋さん
営業時間/10:30~17:00(売切れ次第、終了)
定休日/水曜・日曜
電話/075-754-7572
向日市寺戸町岸ノ下5 ハイツ梅ノ木1F
https://r.goope.jp/yamashita-tofu/
https://www.instagram.com/yamashita_tofu.donut/
※休業日等については、インスタグラムをご確認、もしくはお問い合わせください。
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