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2026.01.16

不動産購入の印紙税はいくら?税額一覧や納付方法をわかりやすく解説

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不動産購入時に必要な印紙税について解説します。売買契約書やローン契約書にかかる税額の一覧、軽減措置の適用条件、収入印紙の貼り方や納付方法まで詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

不動産購入でかかる印紙税とは?
•印紙税は契約書などにかかる税金
•不動産購入では2種類の契約書で必要になる
【一覧表】不動産売買契約書の印紙税額
•契約金額ごとの本則税率
•2027年3月31日までの軽減措置について
住宅ローン契約書(金銭消費貸借契約書)の印紙税額
不動産購入時の印紙税の納付方法
•収入印紙を購入して契約書に貼付する
•収入印紙はどこで購入できる?
•忘れてはいけない消印のルール
印紙税に関する注意点
•納税を忘れると過怠税が課される
•電子契約の場合は印紙税が不要になる
•収入印紙を貼り間違えた場合の還付手続き
印紙税以外に不動産購入でかかる税金
•登録免許税
•不動産取得税
•固定資産税・都市計画税
まとめ

不動産の購入を検討していると、物件の売買代金だけでなく、さまざまな税金がかかることに気づきます。その中でも「印紙税」は、あまり聞き慣れない税金かもしれません。印紙税は、不動産の売買契約書など、特定の文書を作成した際に課税される税金です。事前にいくらかかるのかを把握しておかないと、思わぬ出費に慌ててしまう可能性もあります。この記事では、不動産購入時にかかる印紙税について、具体的な税額や納付方法、注意点などを分かりやすく解説します。軽減措置についても触れますので、これから不動産購入を控えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

不動産購入でかかる印紙税とは?

まず、印紙税がどのような税金なのか、基本から確認していきましょう。不動産購入においては、主に2つのタイミングで印紙税が必要となります。

印紙税は契約書などにかかる税金

印紙税とは、経済的な取引などに関連して作成される契約書や領収書といった「課税文書」に対して課される税金です。印紙税法という法律で定められており、課税対象となる文書の種類や金額が細かく規定されています。納税は、原則として、課税文書に「収入印紙」と呼ばれる証票を貼り付け、消印をすることで完了します。身近な例では、5万円以上の領収書に収入印紙が貼られているのを見たことがある方も多いでしょう。

参考:No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書|国税庁

不動産購入では2種類の契約書で必要になる

不動産購入のプロセスにおいては、主に以下の2種類の契約書が印紙税の課税対象となります。
1.    不動産売買契約書:土地や建物を売買する際に、売主と買主の間で交わされる契約書です。
2.    金銭消費貸借契約書:住宅ローンを組む際に、金融機関との間で交わされる契約書です。一般的に「ローン契約書」と呼ばれます。
これらの契約書は、取引金額が大きくなるため、印紙税額も高額になる傾向があります。それぞれの契約書で税額の決まり方が異なるため、次章以降で詳しく見ていきましょう。

参考:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」

【一覧表】不動産売買契約書の印紙税額

不動産売買契約書に貼る収入印紙の金額は、契約書に記載された売買金額によって決まります。ここでは、本来の税率(本則税率)と、現在適用されている軽減措置について解説します。

契約金額ごとの本則税率

不動産売買契約書における、契約金額ごとの本来の印紙税額(本則税率)は以下の通りです。

参考:国税庁「No.7140印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで」

2027年3月31日までの軽減措置について

現在、不動産取引を活性化させる目的で、印紙税の軽減措置が実施されています。平成26年4月1日から令和9年(2027年)3月31日までに作成される不動産売買契約書については、上記の本則税率から税額が引き下げられています。

例えば、3,000万円の不動産を購入する場合、本来の印紙税は2万円ですが、軽減措置により1万円となります。この軽減措置は自動的に適用されるため、特別な申請手続きは不要です。

参考:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」

住宅ローン契約書(金銭消費貸借契約書)の印紙税額

住宅ローンを組む際に金融機関と交わす「金銭消費貸借契約書」にも印紙税がかかります。こちらの契約書には、残念ながら不動産売買契約書のような軽減措置はありません。住宅ローン契約書の印紙税額は、借入額に応じて以下の通り定められています。

例えば、3,000万円の住宅ローンを組む場合、印紙税額は2万円となります。不動産売買契約書の印紙税と合わせて、事前に資金計画に含めておくことが重要です。

不動産購入時の印紙税の納付方法

印紙税は、収入印紙を契約書に貼り付けて消印をすることで納付します。ここでは、具体的な納付方法と注意点について解説します。

収入印紙を購入して契約書に貼付する

印紙税の納付は、税額に相当する収入印紙を契約書に貼り付けることで行います。不動産売買契約書は売主と買主がそれぞれ1通ずつ保有するため、通常は自分の保有する契約書に貼付する収入印紙の費用を各自が負担します。不動産売買契約書を2通作成する場合、各自が保有する契約書の印紙代を各自で負担するのが一般的です。

参考:国税庁「No.7129印紙税の納付方法」

収入印紙はどこで購入できる?

収入印紙は、以下の場所で購入できます。
•    郵便局
•    法務局
•    一部のコンビニエンスストア
ただし、コンビニエンスストアでは200円など少額の収入印紙しか取り扱っていない場合がほとんどです。不動産取引で必要となる高額な収入印紙は、郵便局や法務局で購入するのが確実です。事前に必要な金額を確認し、準備しておきましょう。

忘れてはいけない消印のルール

収入印紙を契約書に貼り付けただけでは、納税したことになりません。収入印紙の再利用を防ぐため、必ず「消印」をする必要があります。消印は、契約書の作成者または代理人の印鑑(認印でも可)または署名(サイン)で、印紙と文書にまたがるように鮮明に押します。消印は印紙の再使用を防止するためのものですから、それに使用する印章は通常印判といわれているもののほか、氏名、名称などを表示した日付印、役職名、名称などを表示したゴム印のようなものでも差し支えありません。ただし、鉛筆など簡単に消し去ることができるものは消印として認められません。

参考:国税庁「印紙の消印の方法」

印紙税に関する注意点

印紙税には、いくつか注意すべき点があります。納税漏れによるペナルティや、逆にお得になるケースも存在するため、しっかり確認しておきましょう。

納税を忘れると過怠税が課される

万が一、収入印紙を貼り忘れたり、金額が不足していたり、消印を忘れたりした場合には、ペナルティとして「過怠税」が課されます。本来納めるべきだった印紙税額の3倍に相当する金額(貼り忘れの場合)や、不足額の3倍(金額不足の場合)を徴収される可能性があります。ただし、自主的に納税漏れを申し出た場合は、1.1倍に軽減されます。ミスに気づいたら、速やかに税務署に相談しましょう。

参考:国税庁「No.7131印紙税を納めなかったとき」

電子契約の場合は印紙税が不要になる

近年増えている電子契約の場合、印紙税は課税されません。印紙税法では、「紙の文書」が課税対象とされているため、電子データで交わされる契約書は課税対象外となります。不動産会社によっては電子契約に対応している場合があり、高額な印紙税を節約できる大きなメリットがあります。

参考:国税庁「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」

収入印紙を貼り間違えた場合の還付手続き

誤って多くの金額の収入印紙を貼ってしまったり、印紙税が不要な文書に貼ってしまったりした場合は、還付手続きを受けることができます。ただし、文書が使用されていないことが条件です(契約書を作成した後に契約が成立した場合や、既に領収書を交付した場合などは還付対象外です)。所定の申請書と該当の文書を税務署に提出することで、後日、銀行口座振込または郵便局を通じて還付金が送金されます。

参考:国税庁「No.7130誤って納付した印紙税の還付」

印紙税以外に不動産購入でかかる税金

不動産購入時には、印紙税以外にもさまざまな税金がかかります。全体像を把握しておくことで、より安心して資金計画を立てることができます。

登録免許税

購入した土地や建物の所有権移転登記や、住宅ローンを借りる際の抵当権設定登記を行う際に法務局で納める税金です。税額は、不動産の評価額や借入額に一定の税率をかけて算出されます。

参考:国税庁「No.7190登録免許税のあらまし」

不動産取得税

不動産を取得した際に、その不動産が所在する都道府県から課税される税金です。購入後しばらくしてから納税通知書が届きます。土地や建物には軽減措置があり、適用されると大幅に税負担が軽くなる場合があります。

参考:総務省「地方税制度|不動産取得税」

固定資産税・都市計画税

毎年1月1日時点の所有者に対して課される税金です。年の途中で不動産を購入した場合は、売主と買主の間で日割り計算して清算するのが一般的です。固定資産税はすべての不動産に、都市計画税は市街化区域内の不動産に課されます。

参考:総務省「地方税制度|固定資産税の概要」

参考:総務省「地方税制度|都市計画税」

【関連記事】不動産購入の諸費用はいくら?内訳とシミュレーションを分かりやすく解説|すまいのスタディ|阪急阪神すまいのコンシェル

まとめ

不動産購入時にかかる印紙税は、契約書の種類や記載金額によって税額が決まります。特に不動産売買契約書については、2027年3月31日まで税額が軽減される措置があるため、必ず確認しておきましょう。納税漏れにはペナルティが課されるため、収入印紙の購入から貼付、消印までを正しく行うことが大切です。

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