クリスマスが終わると、すぐにお正月。
色鮮やかに、華やかにと飾ったインテリアアイテムを片づけて、
新年を迎える準備で12月は慌ただしくなりますね。
日本らしさを感じる門松、しめ縄、鏡餅などのお正月飾り。
飾る期間は地域によっても違いますが、1月7日を"松の内"までとすると、
限られた期間だからと、手頃なもので形を整えるという方も多いのではないでしょうか。
新しい年が良い年になるよう願う気持ちを表現するお正月の飾り。
クリスマスのリース作りで学んだテクニックを活かして、
自分らしく、住まいのインテリアにも似合う飾りを作ってみませんか。
お正月らしさの演出は、材料次第!
リースとは、花・葉・実・枝・蔓などでつくった輪飾りのこと。
"幸せが長く続く"という意味が込められている輪状なら、
季節の花や実、枝などを工夫して、いつでも飾ることができます。
お正月用に作るリースのポイントは土台に『しめ縄』を使うこと。
しめ縄の形状にはいくつかの種類がありますが、
一般的に玄関や神棚に飾られるものは円形の輪飾りになっていますね。
すでに輪状のしめ縄に、お正月定番の素材や材料を選んで、
グルーガンやボンドなどで取り付ければリースが出来上がるということになります。
お正月リースの定番素材や材料とは?
では、リースを彩るベーシックな素材や材料をご紹介します。
全てをそろえる必要はなく、素材や材料の組み合わせは、
好みやインテリアのイメージに合わせて選んでくださいね。
1.松:長寿と繁栄の象徴。松の枝がなくては、お正月らしさが出にくいかもしれません。
2.竹:成長と強さの象徴。門松にも使われる竹の枝もリースで使われます。
3.南天:厄除けの意味があり、美しい赤い実が特徴。冬は生花店でもよく見かけますね。
4.稲穂:豊作と繁栄を祈ります。
5.水引(みずひき):伝統的な日本の飾り紐。紅白で祝いを表現でき、華やかになります。
6.紙垂(しで):神聖な場所を示すための紙飾り。
7.橙(だいだい):家族の繁栄を象徴。リースの中央の飾りとなり、みかんや金柑なども使われます。
ほかに、赤い葉や葉牡丹、ピンポンマムもよく使われます。
日本では、赤色に魔除けや厄除けの意味があり、赤い葉を飾ることで、悪いものを遠ざけて、新しい年を健康で幸運に過ごせるように願いを込めます。葉牡丹は、色合いや形が華やかさを添えてくれます。ピンポンマムは、別名ポンポン菊とも呼ばれる丸く咲く菊の仲間。花色が豊富なので、葉牡丹と同様に華やかさを添える素材として好まれます。
椿や蘭といった花をお正月飾りに取り入れるのもいいでしょう。
鮮やかなコントラストの、和モダンな飾りに仕上がります。
ここでご紹介した素材の多くは、お正月が近づくと生花店でも取扱っています。
しめ縄や水引、紙垂は、100均などでも取り扱う店舗があります。また、紙垂は半紙で作ることもできますよ。
スワッグで作るお正月飾り
近年、リースとともに、植物を用いた部屋飾りとして人気なのがスワッグです。
特徴の違いをまとめると、
・リースは輪状の土台に、グルーガンで固定。素材を選ばずにアレンジもしやすい。
・スワッグは、花束を逆さにして飾る壁飾り。花材を束ねて結ぶだけという手軽さが魅力です。一般的にドライフラワーで作られますが、生花やプリザーブドフラワー、造花などでも作ることができます。
忙しい師走にお正月飾りを用意するなら、スワッグがおすすめかもしれませんね。
では、作り方を3つのステップで見てみましょう。
スワッグの作り方"ここがポイント"
1.壁に飾る大きさを想定して、花材をおおよその長さに切り揃えます。
花瓶に花を生けるときを考えてみてください。
長さを同じく切りそろえるやり方もありますが、背の高い花を中心に、低い花を周りに配置してバランスを整えたりします。花だけでなく、枝や葉、実などをアクセントに加えて、立体感や厚み、奥行きをだすこともあります。
スワッグは、アレンジされた花束を逆さにして飾るイメージです。
ベースの花材と、彩りとなる花や実は長短のバランスを考えながら切り揃えましょう。
花材の長短のバランスは、次にご紹介します。
2.花材を束ねて、結びます。
1本ずつ、花や葉を束ねていきます。
お正月飾りのベース(壁に接する面)なら松がおすすめ。
材料の中でも"長い、大きい、厚みがない、安定しやすい"ものがベースに合います。
スワッグにしたとき面積の大きいもの、例えば赤い実のある南天、椿や蘭・ピンポンマムのように嵩(かさ)がある素材は持ち手の近くに配置するとバランスがよくなります。長さも短めにするといいでしょう。
束ねた持ち手を輪ゴムで結んで仮止めしてから、装飾となる紐で結べば完成です。
和紙などを巻いて、水引で結ぶ。リボンで華やかに巻いて、紙垂を添える...。
アイデア出しでは、遊び心を持ってトライしたほうが楽しめると思いますよ。
3.美しく仕上げるコツ
スワッグは持ち手を輪ゴムで結んでから、紐で縛ります。
このとき、気をつけておきたいポイントがひとつ。
生花は、お部屋に飾っている間に、水分が抜けて茎が細くなります。
素材が抜け落ちてしまうことがあるので、仮止めの輪ゴムの段階からできるだけきつく縛っておきましょう。
また、スワッグは、いきなり吊るすと、花や葉が全部下を向いてしまうことがあります。花や葉が多い場合は、作ってから数日は風通しの良い場所で寝かして乾燥させた方が形が安定します。
飾ったときにきれいに見せるポイントは、ベースを(壁に接する面)を平らになるように作り、花や葉を束ねていくときに、それぞれの顔になる面がよく見えるように配置することです。束ねて仕上げるため、最後に長さを調整することもできます。
+One Point
2回にわたって、リースとスワッグの簡単な作り方をご紹介しました。
スワッグは、海外では古くから親しまれている伝統的な装飾アイテムです。
ドイツ語では"壁飾り"や"揺れるもの"、ヨーロッパでは"魔除け"の意味もあります。
スワッグは、生花で飾って、ドライフラワーになるまでの過程も楽しめます。
お正月が終わったら、ベースを活かしながら
さまざまな花や葉の組み合わせを変えて楽しんではいかがですか。
ローズマリーやラベンダーなど香りのある素材と合わせたり、
リボンやラフィア素材など、結ぶ紐のアレンジを変えるだけでも印象が変わります。
花のある暮らしは、インテリアのアクセントとしての美しさだけでなく
心の安らぎやリラクゼーション効果、四季を五感で感じることにつながります。
趣味のひとつとして、日常に取り入れたいですね。
デザインイメージや作り方、材料探しで困ったら、以下のサイトも参考にしてみてください。
▶参考記事:松のお正月スワッグ - はなどんやマガジン
▶協力:「はなどんやアソシエ」hanadonya.com
※情報提供日:2024年11月28日