すまいのスタディ

2025.03.16

【小さなお掃除特集】見落としがち、忘れがちな場所をキレイにしよう! Vol.1

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春を感じさせる暖かな日差し。
室内も明るくなって、心地よい季節です。
太陽の光に照らされた部屋を眺めると、
ホコリや汚れも目につきやすくなるのがこの時期です。
普段の掃除で、見落としがち、忘れがちな場所が気になりませんか。
"小さなお掃除"と題して、2回に分けて『水回り&設備編』『室内&収納編』で紹介します。

まずは『水回り&設備編』から。
毎日のお掃除にひとつずつ取り入れて、
1週間でスッキリを目指しましょう!

【浴室】シャワーヘッド

毎日お湯を出しているシャワーヘッド。
実は、水アカやカビが溜まってくると目詰まりを起こします。
穴の周りや接続部分の目詰まりは、水圧を低下させて、水の出を悪くする原因にも。
シャワーヘッドの汚れの多くは水アカ、アルカリ性です。
ぬるま湯1Lに対してクエン酸大さじ1を溶かしたクエン酸水を用意して、
1~3時間程度浸け置きし、汚れが柔らかくなったら古い歯ブラシなどで取り除きましょう。このとき、穴の周りなどを傷つけないよう丁寧に。

【洗面室】洗濯機排水口

洗濯機の下にある排水口。
見えにくい場所なので、つい掃除もせずホコリが被っていませんか。
排水口の中は、糸くずフィルターで捕まえきれなかった洗濯後の水に含まれるホコリや髪の毛、洗剤のカスなどがだんだん溜まっていきます。
それをほっておくと、排水の逆流や、臭いの原因になります。
今回ご紹介するのは、排水口を外さずにできる簡易的なお掃除です。
1.排水口の上のホコリは、掃除機で吸い取り、よくしぼった雑巾で水拭きを。
2. 排水口内の掃除は、洗濯槽の1/3程度に40~50℃のぬるま湯を入れます。
3.洗濯槽に塩素系の洗剤(または漂白剤)を入れて、排水します。
4.空の状態で通常の洗濯コースを回して、槽内の薬剤を落とします。
できれば、最後に洗剤を入れないぬるま湯を入れてもう一度洗濯機を回し、すすぎ洗いすると洗剤残りも少ないでしょう。
※洗剤を入れた状態のつけ置きはせず、洗浄力の高い塩素系の洗剤で浮いてきた汚れを排水口や排水ホース内に流す方法です。

マンションの多くは、下の階への水漏れ防止として、防水パンが設置されています。
また、マンションによっては定期的な排水管清掃がありますが、数年に一度など長い期間が空く場合も。簡易的なお掃除を定期的にやっておけば、詰まりの抑制になります。
※防水パンに直接洗濯機を置いてる場合、排水口が洗濯機の真下にくる可能性が高く、お手入れができません。ホームセンターなどで販売されている専用のかさ上げ台(7㎝以上が掃除しやすい高さの目安、耐荷重やドラム式に対応しているかなどを要確認)の設置をおすすめします。

【キッチン】コンロ

換気扇やコンロ、冷蔵庫など大掃除でしっかりとキレイにした!
でも、コンロの操作パネル忘れていませんか。
点火・火力調整用のボタンやつまみは、食材や調味料がついたまま操作することもあり、油がはねることも多いので汚れやすい部分です。
また、コンロのタイプによっては開閉式の操作パネルの場合もあります。
開けたパネルの操作面や横の溝のホコリなど、軽い汚れなら、マイクロファイバークロスなどで水拭きしたあと、乾拭きで仕上げましょう。
油汚れが気になる場合は、セスキ水スプレーやアルコールを使ってマイクロファイバークロスでの拭き取りがおすすめです。
※"セスキ水"とは、一般的にPH値9前後の弱アルカリ性(重曹はPH値8前後、アルカリ電解水はPH値12前後)です。酸性の油汚れに効果的で、皮脂汚れなどがつきやすい場所でも活用できます。
作り方は、ドラッグストアやホームセンターなどで販売されているセスキ炭酸ソーダを入手し、水500mlに対して小さじ1〜2杯のセスキ炭酸ソーダを加えて、よく振って溶かすだけです。スプレーボトルに入れると使いやすいでしょう。

【トイレ①】壁面

小まめなトイレ掃除で、いつも床面まで拭き掃除している。
でも、臭いが気になることありませんか。
原因のひとつは、尿が壁に飛び散っているケースです。
トイレの壁面のお掃除方法は、
1.フローリング用のドライシートやモップで壁全体のホコリを取ります。
2.クエン酸、あるいは重曹を溶かした水をスプレーして壁全体を拭きます。
※トイレ用除菌シートや住宅用洗剤を使った雑巾拭きでもOK。
※黒ずみ(黒カビ)やピンク(バクテリアなどの細菌)汚れには、消毒用エタノール(または塩素系漂白剤)を使用。優しく擦り落とした後、固く絞った雑巾と乾いた雑巾でしっかり2度拭きして乾燥させてください。

【トイレ②】脱臭フィルター

近年、ウォシュレットタイプのトイレが増えていますね。
脱臭フィルターがついているのはご存じでしたか?
トイレの脱臭フィルターの場所は、便器の正面右寄りが多く、メーカーや機種によってはトイレ本体の裏側の場合もあります。 
トイレの臭いが気になる場合は、脱臭フィルターのチェックを。
ホコリによる詰まりで脱臭効果が弱くなっていることが原因だったりします。
掃除の基本は、脱臭フィルターをトイレ本体から取り外し、古い歯ブラシなどで汚れを除去するだけです。
汚れがひどい場合は、交換用のフィルターが販売されていることもあるので、調べてみてはいかがでしょうか。
※水洗いNGのフィルターがあるなどメーカーや機種で方法が異なります。お掃除の前に取扱説明書を必ず確認しましょう。

【設備①】24時間換気システム

24時間換気システムは、窓を開けなくても吸気口から外の空気が入ってきて、排気口から出ていく仕組みのこと。いつも部屋に新鮮な空気を送ってくれています。
24時間換気システムのファンやダクト、排気口の掃除をしていないと、ホコリが詰まりカビやダニの温床になってしまうことがあります。
まず、チェックしたいのはフィルターです。
給気口のふたは簡単に開くことができるので、中にあるフィルターを取り出して、目詰まりがあれば掃除機でホコリを吸引しましょう。
汚れがひどいようなら、中性洗剤でやさしく洗います。
マイクロファイバータオルなどでしっかりと水分を取り、よく乾燥させてからフィルターを取り付けます。
フィルターが傷んでいたら、交換するようにしてください。

【設備②】自動お掃除機能付きエアコン

自動お掃除機能付きエアコンは、『フィルターに溜まったホコリを自動で掃除をしてくれるから、エアコン掃除はしなくてもいい』と、思っていませんか。
エアコンが吸い上げるホコリなどは、どこかに消えてしまうわけではないので定期的なお掃除は必要です。
お掃除する場所はひとつ、フィルター部分だけです。
その他の内部は、構造が複雑なため専門のクリーニング業者に依頼する必要があります。
1.電源プラグを抜いてからエアコンのフロントカバー(前面カバー)を開き、自動的に除去したフィルターのホコリを溜めるダストボックスを確認し取り外します。
2.エアフィルター、光触媒粉塵・脱臭フィルター、吸気フィルターを取り外します。
3.外した部品、エアコン内部のホコリを取ります。
基本はこれだけです。
フィルターに付着したホコリは、掃除機で吸引してもいいでしょう。また、フィルターの表側に重曹水などをスプレーし、汚れを浮かせて拭き取るという方法もあります。
※各部の名称、取付位置、取り外せる部品などはメーカーや機種で異なるため、取扱説明書で確認しましょう。

まとめ

年末に大掃除をしても、毎日小まめに掃除をしていても、
見落としがあったり、忘れてしまっている場所はありますよね。
汚れやホコリは、日々の積み重ねで少しずつ溜まってしまうものです。

今回ご紹介した"小さなお掃除"は、7カ所。
毎日、ひとつずつしっかり掃除すれば、きっと家がキレイになる!
はじめは、やり方を覚えないと手間がかかるかもしれません。
でも、慣れたら時間もそれほどかからず、
普段のお掃除に定期的に取り入れられるはずです。ぜひ、実行してみてください。
次回の"小さなお掃除特集"では、『室内&収納編』を紹介します。

※お手入れ方法は機種やメーカーによって異なります。ご自宅の製品の取扱説明書をご確認の上、参考にしてください。電源のある設備・機器は、必ず電源を切ってください。

※情報提供日:2025年2月28日