すまいのスタディ

2025.02.15

玄関は、"家の顔"。美的で気持ちいい玄関づくり

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『玄関』は、住まいの"顔"とよくいわれますね。
スッキリと、いつもキレイに整っていると、
出かけるときも、帰ってきたときも気持ちがいいものです。
でも、毎日使う場所だから、靴や傘が出しっぱなしになったり、
なんとなく雑然としてしまいがち。
収納スペースや明るさなど、さまざまなお悩みもありそうです。
今回は、美しく気持ちいい玄関にするためのポイントをご紹介!

3つのステップで、美的な玄関へ

玄関は、風水では"気"、つまりエネルギーの出入口になる場所といわれています。
ポジティブなエネルギーも、ネガティブなエネルギーも入ってくるため、玄関の状態の良し悪しは、その家に住む人の運気を左右すると考えられています。
インテリアで飾る前に、整理整頓、小まめなお掃除、清潔さを保つという基本のクリアが大事だといえますね。
美的な玄関を目指して、"整える・飾る・作る"、3つのステップでまとめました。

【整える】インテリアの前にお掃除&お片付け

玄関を常にキレイな状態で保つためには、定期的なお掃除が大切です。
汚れの種類を知ると、お掃除ポイントもわかりやすくなって、やる気もアップしませんか。
汚れは、砂や土、花粉や黄砂、ほこりなど、ドアの開閉時に侵入し、靴や衣類で人が運んでくるものが多いですね。雨の日は、靴や傘の泥・水滴も。梅雨時などに放っておくとカビの原因にもなります。ドアノブや壁は、人が触ることで指紋などの皮脂が付着します。ほかに、髪の毛やペットの毛、宅配物を解体したときの紙屑、ゴミ出しするときの一次置きで付く汚れなど、数え挙げていくと、小まめにお掃除しないと汚れやすい場所だとよくわかります。

玄関床の素材でお掃除も違う

お掃除は、高い場所から順に下に向かって汚れを落としていくと効率が良いといわれています。でも、玄関掃除のメインといえば、床ですよね。
箒で掃く、モップで拭くというときに、玄関床の素材の種類にはご注意を。
◎人工素材:タイルやコンクリートなど
基本、丈夫な素材です。目地に気をつけて、スポンジやブラシでこすり洗いを。
表面が滑らかな素材は、モップなどの拭き掃除で簡単に汚れが落とせます。凹凸がある、ザラザラしている素材は汚れが蓄積しやすいので、定期的なブラシ掃除がおすすめです。
◎天然素材:大理石や御影石など
天然の石はデリケートで、表面がやわらかく傷がつきやすい性質の素材があります。
土や砂などで傷をつけることもあるため、汚れの除去や拭き掃除は丁寧に。硬いスポンジやブラシは避けて、クロスや雑巾などやわらかい布でやさしく汚れを落としましょう。

自宅の玄関収納のキャパシティを知る

玄関床のお掃除では、まず玄関に置いてあるものを移動させなくてはなりません。
つまり、"片づけやすい≒散らからない"玄関にしておくことがポイントです。
「いつも誰かの靴が出しっぱなし」になっていたら、キャパオーバー。次の4つの観点で整理してみましょう。
1.収納場所にルールはありますか?男性用、女性用、子ども用など靴の幅はさまざま。種類をそろえると効率よく収められることもあるので入れ替えて場所を決めてみては?
2.靴棚の上の空間が空いていませんか?コの字型ラック、ファイルボックスなどを入れて上下に、靴収納ホルダーで1足分の幅に2足というようにグッズ活用で収納量アップを。
3.靴を買うなら、数よりも質。安かったからとまとめ買いして後悔したことありませんか。
4.収納量を超えないよう、買ったら捨てる、履かない靴は捨てると決めることも大事。
家族の靴を収められるよう収納スペースを管理して、靴をしまう習慣づけをすることが、いつでもスッキリ玄関につながります。

【飾る】抑制の効いたインテリアを

基本的に玄関は、ほかの部屋と違い滞在時間は短く、通り過ぎるだけの空間。
出かけるときは、靴を履きながら外へ出て行く心の準備をし、帰宅すると、わが家に帰った安心感を得るスペースになります。
玄関とは、通るたびに無意識に気持ちを切り替えるための空間といえるでしょう。
また、来客を招いた際、その家で最初に目にする場所となり、そこに住む家族や暮らし方のイメージへとつながります。
だからこそ、住む人の"らしさ"や季節感を大切にしながら、美しく整えたいですね。

スッキリ玄関、3つのポイント

限られたスペースの玄関を心地よい場所にするなら、スッキリと、生活感を感じさせない抑制の効いたインテリアを。そのために取り入れたいポイントは3つです。
(1)色の統一感
白や淡いベージュ、ナチュラルな素材を活かした色合いなどでまとめると、明るく清潔感のある印象となり、玄関に広がりを感じやすくなります。
(2)アイキャッチ
花や観葉植物、アートやフォトフレーム、置物など気に入っているアイテムを厳選してアイキャッチとして置くのがおすすめです。数多く並べるのは逆効果、ゴチャゴチャしがちでお掃除もしにくくなりますよね。それぞれの補足もしておきましょう。
・花や観葉植物
花は、造花やドライフラワーより生花がおすすめです。みずみずしく爽やかで香りもあって、季節感も演出してくれます。また、採光が入りにくく、風通しが良くないことも多い玄関には、小さな花などの寄せ鉢より観葉植物がベター。日陰などにも強くて丈夫な種類があるので、グリーンショップで自宅の玄関の環境を相談しながら選ぶといいでしょう。
・アートやフォトフレーム
人の目線の先にあたる高さを意識して印象的なアートを1点飾れば、家族や来客の目に留まりやすく、それだけで雰囲気も決まります。フォトフレームには、季節やイベントによってこまめに取り替えやすい、ポストカードや絵を入れて飾ってみましょう。主張の強い人物などよりも、花や植物、風景画など自然を題材にした作品が落ち着きますよ。
・置物
クリスタルやガラス製の置物なら、光をキラキラと反射させて明るい印象を与えます。動物ものは、縁起物や験(げん)を担ぐアイテムとしても人気があります。カエルは"帰る"、フクロウは"福を呼ぶ"、人を招く"招き猫"など玄関にふさわしい動物探しを楽しんでみては?
(3)鏡を置く
鏡は、昼の光、夜の照明を反射させ、空間を広く感じさせる効果などもあります。お出かけ前の身だしなみチェックでも役立つため、全身を映せる姿見のタイプはマンションでもよく見かけますね。後付けする場合、壁に掛ける吊るすなどで設置するタイプと、床に置いて設置するスタンドタイプがあります。

【作る】実用面も考えたインテリアを

インテリアを置きたいけれど、場所がない。それなら、作るという考え方もありますよね。
玄関のスペースを最大限に活用するには、壁を有効に使うこと。
壁面に棚やウォールシェルフを作り観葉植物や置物を飾る、フック(※)を取り付けてアートや鏡などを吊り下げる、これなら、床のスペースが狭くなることもなく、玄関にインテリアをプラスできます。収納やコートなどをかける場所としても役立ちます。
床にスペースがあれば、小さなチェストやベンチ、スツールで置き場所を作るのもいいでしょう。
アンティークやデザイン性の高いものを選ぶと、それだけでもアイキャッチになります。
チェストは、玄関に置きたい鍵や来客用のスリッパなどを収める場所として。ベンチやスツールは、ブーツや紐靴を履くときにも便利。荷物の一次置きにも使えますね。
玄関インテリアは、実用面も合わせて考えてみましょう。
※壁を傷つけないフックもあります。耐荷重が異なるため、飾るものの重さを確認し選びましょう。

+One Point

玄関インテリアをこだわることは、自分らしい暮らしを演出すること。
 "香り"もインテリアのアイテムのひとつです。
アロマディフューザーやアロマキャンドルの香りには、さまざまな効用もありますが、まずは、好きな香りを取り入れてみてください。
家に帰ったときに、心地よい香りの美しい空間が迎えてくれると、心も落ち着きますよね。

※情報提供日:2025年1月30日