すまいのスタディ

2025.01.18

お正月太り解消!毎日の暮らしを工夫してカロリーを消費

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年末年始は、いつもと違う食事や、
お酒を飲む機会も増えて、カロリーオーバーになりがち。
気がつくと、「2~3㎏体重が増えていた!」なんてことも...。

炭水化物や塩分の多い料理、過剰飲酒、運動・睡眠の不足などで体重が増加、
『太る=脂肪』とは限らず、水分をため込んだ、『むくみ』も考えられます。
食べ過ぎたカロリーが脂肪に変わるのは、食後数時間から最大で24時間以内、
消費できずに余ったエネルギーが脂肪細胞として蓄積されるといわれています。
蓄積された脂肪は、すぐに大きな変化を引き起こすわけではなく、長期間にわたって食べ過ぎが続くとだんだん体脂肪が増加していくのです。

つまり、正月太りを解消するなら、早めに水分を排出して、食事(エネルギー摂取)と運動(消費)のバランスを通常モードに整えることが最善策といえるでしょう。
食習慣をいつものように戻したら、今度は、カロリーをどうやって消費するかですよね。
今回は、お正月太り解消策のお話です。

生活習慣とダイエット

ダイエット(diet)と聞くと、『減量・やせる』ことだと思いがちですね。
本来、英語のdietは日常的な食事・食べ物を意味します。日本では食事の量や種類を制限する食事療法のほかに、エクササイズや運動をして減量し、痩せた体型を目的とする「痩身」と同義に使われています(出典元:ダイエット | e-ヘルスネット(厚生労働省))。
さらに、ダイエットの語源を辿れば、ギリシャ語のdiaita(生き方、生活様式)からきていて、生活習慣(食事や運動、睡眠、喫煙、飲酒など)と関わりが深いことがわかります。

ダイエットは、消費カロリーを知ることから

増加した体重から考えてみましょう。
例えば、体重が3kg増えたなら。
これを数値化すると、脂肪1kgは約9000kcal、そのうち2割程度は水分やたんぱく質なので、約7000kcalといわれています。
3kgの増加×約7000kcal=約21000kcal分を減らさなくてはならないのです。
一週間で減らそうと考えると、約21000kcal÷7日=約3000kcal。
人間は、心臓などの内臓を動かすだけでもエネルギー(基礎代謝)を必要とするため、何もしなくても1000~1500kcal(年齢・性別・体重などにより異なる)程度のエネルギーを必要とします。でも、基礎代謝の2~3倍のエネルギーを一週間で消費するなんて非現実的ですね。
体重は、一度増えたら一朝一夕では減らないもの。
いつまでにと目標を決めて、摂取カロリーや、消費する運動量の目安を計算して計画的に行うことが"体重リセット"の近道といえるでしょう。

メッツ(Mets)ってなに?

食事制限だけでなく消費カロリーを知ることで計画的なダイエットができます。
メッツ(Mets)とは、運動の強度を表す単位で、静かに座っているときの状態を1として、運動時に消費するエネルギーは何倍かを数値化したものです。
以下の計算式で、どんな運動で、どれぐらいの活動量があるのか、つまり消費カロリーがわかります。
毎日の暮らしにカロリー消費を意識した運動の取り入れ方を考えてみましょう。

【計算式】メッツ×体重(kg)×運動時間(h)× 1.05=消費カロリー(kcal)

人間は、基本的に100kcal食べて、100kcalのエネルギーを消費する運動をすれば、食べた分のエネルギーが消費され、体重が増えることはありません。
1日の消費エネルギーは「基礎代謝量+活動量」となるので、基礎代謝量と活動量が、食べる分のカロリーを上回れば、痩せるはずなのです。

日常生活でカロリーを消費する

年齢・性別などで違いはありますが、体重60㎏で各生活活動を10分間行った場合の消費カロリーを以下の図表では計算しました。

図表1

「消費カロリー少ないな」と思うかもしれませんね。
でも、人間は、座っているより、立っているだけでもカロリー消費量がアップします。
少し手間をかけて料理をすると、1時間ぐらいはかかるのでは?
すると、消費カロリーは126kcal。
お風呂掃除はいつもより丁寧に、かがんで、腕を延ばして、全身を使いながら30分も掃除をしたら110kcal以上カロリーが消費できるでしょう。
最近は、ペットのメタボも増加中とのことなので、愛犬や愛猫と過ごす時間も、のんびり座ってよりは、立ち上がって一緒に遊べば互いに運動ができて、健康にもいいですよね。

体重リセットに向けて目標を

目標の考え方を整理してみます。
57㎏だった方が、60㎏になっているとした場合、以下のようになります(※)。
基礎代謝量は、男性: 約1500 kcal/日、女性:約1350kcal/日
軽い運動をすると、男性: 約2100 kcal/日、女性:約1850 kcal/日

基礎代謝量は、何もしなくても必要な"最低限のエネルギー"なので、食事で摂取するカロリーはこれを下回りすぎないようにします。
つまり目標は、軽い運動で約5~600kcal消費されるなら、3㎏分の約21000kcalの消費にどれぐらい時間がかかるかということですね。
3㎏・約21000kcal÷500kcal=42/日、一ヶ月から一か月半程度が目安でしょうか。
理論上ですが、基礎代謝量に見合う食事量で身体を維持しながら、メッツ強度の高い運動を増やせば、消費カロリーがアップして、より早くリセットができるでしょう。

運動をプラスして、カロリー消費をアップする

メッツの強度は、座る→立つ→歩く→速く歩く→走るの順にアップします。
有酸素運動や、筋肉量を増やすとカロリー消費が高まりますが、時間を長くする、全身を使うなども消費カロリーを増やすコツなので、生活活動でも意識しておくといいでしょう。
運動が苦手という方は、隙間の時間に10分間の足踏み運動をするだけでも消費カロリーは増やせます。腿を上げて、腕を大きく振ればさらに効果はアップ、"テレビを見ながら、考えごとをしながら"といった"ながら"の時間も上手く活用してみましょう。

買い物や通勤などで外に出たとき、運動したときのメッツもまとめてみました(体重60㎏:生活活動/運動10分間で消費カロリー算出)。

図表2

図表1.2、出典元)生活活動のメッツ表(厚生労働省)

+One Point

正月太り解消!と、スポーツジムなどに通い出しても、習慣化はなかなか難しいものです。まずは、手軽におうちでカロリー消費を意識する行動に変えることから始めてみませんか。

体重は増やすのは簡単だけど減らすのは難しいといいます。
体重をリセットした後は、増やさないように気をつけることが大事なので、日常生活に取り入れやすい生活活動や軽い運動を習慣化できると望ましいですね。

「昨日、食べ過ぎたから、エスカレーターやエレベーターに乗らず、階段を使おう!」
「買い物に出かけるついでに、30分のウォーキングをしよう!」
「雨が降ってるから出かけずに、足踏み運動でカロリー消費してみよう!」

家事や歩行などの日常生活でもカロリーは消費されて、座るより立つ、階段を使う、全身を使うなどちょっとした意識で消費カロリーが増えることがお分かりいただけたと思います。

今回、食生活について詳しく触れてはいませんが、
日々の消費カロリーを考える上では、毎日の食事が"どれくらいのカロリーか"を知っておくこともとても大切。
ファストフードや間食のお菓子などのカロリーはどれぐらいなのか、調理の仕方でカロリーはどう変わるのか、食事のバランスをどのように考えればいいのかといった情報が、以下のサイトにまとまっているので、参考にしてみるといいでしょう。
参考)賢く食べるためのコツ | Foods | e-ヘルスネット(厚生労働省)

※ハリスベネディクト方式による基礎エネルギー消費量を参考にしています。計算したい場合は、数式が複雑なため自動計算サイトなどで検索することをおすすめします。

※情報提供日:2024年12月20日