誰も住まなくなった実家など、空家になった物件を所有している場合は「そのままにしておくより、なんらかの形で活用できたら...」と思っている所有者の方も多いのではないでしょうか。
空家の活用パターンのなかでも、比較的チャレンジしやすいのが駐車場への転用です。
ただ、「建物を解体しなければならないの?」「運営の手間がかかるんじゃないの?」といった疑問を持たれる方も多いかもしれません。
今回は、空家を駐車場に転用する方法についてお話ししていきます。
駐車場経営のメリットって?
空家の活用法のなかには、「空家を取り壊してアパートを建てる」「空家をリノベーションして賃貸経営する」といった"賃貸経営"がありますが、その場合は解体費用や建築費、改修費などの初期費用、リフォーム代やハウスクリーニング代などの運営費用がかかってしまいます。
しかし、駐車場経営の場合は車を停めるための土地を貸し出すのみであるため、建物の賃貸経営と比較すると、大きな初期費用や管理維持費がかからないのがメリットです。
駐車場が少ないエリアでは、収入が期待できる空家活用法として注目されています。
委託するか自営するか
駐車場としての活用方法では、「運営会社に委託する」「自営する」という二つのスタイルがあります。
運営会社に間に入ってもらえば、設備設置から運営管理にわたるまでの業務の大半を任せることができます。
委託費用はかかりますが、準備や管理などに気を配る必要がなく「お任せスタイル」となるため、手間がかかりません。運営に手を回す時間がないという人でも安心して始めることができるでしょう。
一方、自営の場合は運営に必要な諸業務を自力で行うことになります。
運営会社への委託料がかからない代わりに設備機器を導入した場合には、運営前の段取りや運営後の管理、駐車場内の清掃などの一切をやらなければいけません。
駐車場の場所から離れて住んでいると目が届きにくいにもかかわらず、機械の調子が悪いときのメンテナンスの手配もすべて自分自身で行います。そのため、運営業務に時間を充てなければならず、諸業務のノウハウを勉強する気持ちが必要となります。
駐車場経営の2パターン
駐車場経営のパターンとして、「シェアリング」と「コインパーキングへの転用」の2種類を紹介します。
◎シェアリング
駐車場への転用を思い立ったらすぐに始められる方法として、おすすめなのが駐車場のシェアリングサービスです。
これは、自宅の駐車場や空きスペースを、一般ユーザーが利用できる駐車場としてシェアすることで、収入が得られるサービスです。
駐車場経営と言えばコインパーキングを思い浮かべる人も多いかと思いますが、コインパーキングを始めるには、「建物を解体して更地にする」「整地して機械を設置する」といった工程が必要となり、初期投資が必須です。
さらに、建物を取り壊した後の土地は固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置が対象外となり、税額がアップします。
月々の収入が「初期投資+固定資産税+運営費用」という支出を差し引いたときにプラスにならなければ、最終的に赤字になることも考えられます。
しかし、シェアリングサービスなら、面倒な事前準備や初期投資もなく、空いた土地やすでに空家にある駐車スペースをそのまま駐車場として貸せる手軽さが魅力です。
インターネットを通じて、「スペースを貸したいオーナー」と「駐車場を予約して確実に車を止めたいドライバー」が繋がるしくみで、海外では一般的なサービスです。
昨今では日本でも多くのユーザーが利用している、注目度の高いサービスとなります。
既存のコインパーキングが常に満車になっており、路上駐車が目立って近隣の人が困っている土地も少なくありませんが、シェアリングを行うことで地域貢献にもつながります。所有している空家に駐車スペースがあるなら、おすすめしたいサービスです。
◎コインパーキング
シェアリングと比べると、運営までにさまざまな準備が必要なのがコインパーキングです。
シェアリングと比べた大きな違いが「建物がなくなる」ということ。空家を所有し続けること自体にリスクを感じるのであれば、コインパーキングへの転用も検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、空家を駐車場に転用するシェアリングとコインパーキングについてお伝えしました。
「自分のもっている空家を転用したら実際にどのくらいの収入になるのか?」といった疑問をお持ちの方は、阪急阪神の空家サポートにぜひご相談ください。収入額のイメージを個別で見積もりさせていただきます。
※2018年11月26日時点の情報になり、今後内容が変更となる可能性がございます。