すまいのスタディ

2018.10.30

家を売るときの必要書類って?

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家の売却は、「不動産会社に依頼→査定→媒介契約→売買契約→引渡し」といくつかのステップを踏んでいかなければなりません。すべての段階ごとに様々な書類を揃えていく必要がありますが、その都度、慌てて取り寄せたり、探したりするのは避けたいものです。

売却をスムーズに進めるには、あらかじめ必要な書類や入手先について知っておくと安心です。

不動産会社に依頼するときに必要な書類

不動産会社に依頼するときには、「査定」や「広告」のための書類が必要です。次のような書類が必要になるケースが多いです。

◎登記簿謄本・土地測量図

登記簿謄本は、不動産の所在、面積や権利関係など、詳しい情報が記載されています。測量が行われている土地であれば測量図も存在しています。法務局の窓口やインターネットで入手できますが、「取得方法がよく分からない」「忙しくて時間がない」なら不動産会社でも取得可能な書類です。
測量をしていない土地であれば、別途費用がかかりますが、不動産業者を通して依頼することも可能です。

◎売買契約書・重要事項説明書

「いくらで購入したか」「どんな状況で購入したか」など、購入時の詳細が分かるのが売買契約書や重要事項説明書。家に関する情報を正確に伝えられるので準備しておくといいでしょう。

◎図面・設備仕様書

買主候補を探すためには、魅力的な広告が大事。購入時の図面や設備仕様書を見ると広告作成がしやすくなるので、事前に探しておきましょう。

◎建築確認済証・検査済証(一戸建ての場合)

建物が建築基準法に沿って建てられている「証」となる証明書類です。一戸建ての売買では、「検査をクリアした物件」と証明される重要なもの。買主にとっても気になる情報なので用意しておきましょう。

◎境界確認書(一戸建ての場合)

一戸建てでは、隣の土地との境界がはっきりしていることは大事なポイントです。境界の位置を明確にしている境界確認書は、売買後のトラブルを防ぐ意味で重要な書類。事前に探しておくようにしましょう。

◎固定資産税納税通知書

一年の初めの所有者に課税される固定資産税。年の途中で売買すれば、日割り計算で売主と買主の間で清算されます。提示を求められる可能性があるので、あらかじめ探しておくといいかもしれません。

◎管理規約・総会の過去の議事録(マンションの場合)

マンションでは、管理組合の規約に沿って生活しなければなりません。買主にとって、どのような管理規約かは今後の生活のために知っておきたい情報です。事前に準備しておきたい書類のひとつです。

■必要書類
・登記簿謄本(不動産会社でも取得可)
・土地測量図(不動産会社でも取得可)
・売買契約書・重要事項説明書
・図面・設備仕様書
・建築確認済証・検査検証 (一戸建てのみ)
・境界確認書(一戸建てのみ)
・固定資産税納税通知書
・管理規約・総会の過去の議事録(マンションのみ)


売買契約をかわすときに必要な書類

不動産の所有者と依頼している本人が同一であることをしっかり確認するため、本人確認書類が必要です。書類に押印のための実印(認印でも可)も忘れずに準備しておきましょう。

また、売買契約時に必要なものとして、不動産会社によっては印鑑登録証明書、住民票、住宅ローン残高証明書(ローン返済予定表)の提示を求められることも考えられます。すぐに提出できるようにまとめておくと安心です。返済中の住宅ローンがあるのなら、残債について売却前に把握しておくことは大事です。

■必要書類
・本人確認書類
・実印(認印可)
・通帳
・印鑑登録証明書
・住民票
・住宅ローン残高証明書

引渡し時に必要な書類等

引渡しでは物件そのものを引渡すだけでなく、所有権も移転させなければなりません。そこで必要なのが「登記済権利書」または「登記識別情報」と言われるもの。
なんとなく聞き慣れない感じがするかもしれませんが"権利書"と言えば、ピンとくる人も多いのではないでしょうか。不動産の所有権が発生したときに「持ち主である」ことの証明として発行される書類のことです。

世間的には権利書という言葉が浸透していますが、登記済権利書(平成18年よりも前に交付されたもの)、登記識別情報(平成18年以降のもの)が正式な名称です。引渡しと同時に所有権の移転のために必要なので、早めに探しておくと安心です。所有権を移転する手続きには、実印や印鑑登録証明書も必要になることもありますので、忘れないようにしましょう。

そのほか、家の鍵や購入時の図面、設備の取扱説明書、マンションにおける管理規約、設計図や仕様書が分かる建築工事設計図書なども用意しましょう。今後、新しい所有者が住まいを管理していくうえで大事な情報が書かれている書類ばかりです。

また、抵当権は、買主から支払われる物件代金と引き換えに、住宅ローンの借入先から抹消されます。決済当日、抵当権を抹消するために必要な書類は、銀行が用意してくれます。

■必要書類
・登記済権利書(登記識別情報) ※一般的には「権利書」と呼ばれているもの。
・実印(認印可)
・印鑑登録証明書
・家の鍵
・(抵当権抹消書類) ※銀行が用意するもの。

まとめ

家の売却で準備しなければならない書類はたくさんあります。その都度準備すればいいとゆっくり構えてギリギリのタイミングで探したものの「見つからなかった」というトラブルが発生すると大変。
事前に無いことがわかれば、再発行することもできるので、その際は不動産会社に相談しましょう。早めに書類を準備して、あとでバタバタしないように心がけましょう。

※2018年10月30日時点の情報になり、今後内容が変更となる可能性がございます。