すまいのスタディ

2018.08.16

不動産売却における仲介手数料とは?内容と費用について解説

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土地や建物などの不動産を売却する際には、さまざまな諸費用が必要になります。そのなかでも特に大きな割合を占めるのが、不動産会社に売却の仲介を依頼した場合に発生する「仲介手数料」です。

では、この仲介手数料にはどのような意味があるのでしょうか。これから不動産の売却を考えている方は、仲介手数料の内訳や具体的な費用について正しく理解しておくことが大切です。今回は、不動産売却における仲介手数料について、その仕組みを詳しく解説していきます。

仲介手数料とは

土地や一戸建て住宅、マンションなどの不動産を売却する際、自分自身で買い手を探すというのはかなり大変ですよね。不動産の売買にはさまざまな手続きが必要なだけでなく、専門的な知識が求められるため、多くの場合は不動産会社に仲介を依頼するというのが一般的な流れです。依頼を受けた不動産会社は広告やホームページに物件情報を掲載したり、自社の顧客に紹介したりして、売主の希望する条件で購入希望者を探します。こうした不動産会社の営業活動の結果、購入希望者が見つかり、買主との間で無事に売買契約が成立したときに、仲介の報酬として支払うお金が「仲介手数料」です。

では、この仲介手数料にはどのような業務が含まれているのでしょうか。ポイントは「通常の仲介業務で発生する業務」であるということです。例えば、依頼者の物件を紹介するためのチラシ作成や、物件情報サイトへの掲載はもちろん、購入希望者が現れた場合の物件見学への立会いといった業務も「通常の仲介業務」に含まれます。もちろん、物件の調査や重要事項説明ならびに売買契約書の作成や引き渡しなども含まれます。そして、仲介手数料はいわゆる「成功報酬」ですので、購入希望者との売買契約が成立しなかった場合には、たとえ営業活動が行われたとしても支払いの義務はありません。

仲介手数料の上限額とは

これから実際に不動産会社への仲介を検討している方は、売買契約成立後の仲介手数料がどのくらいかかるのか気になりますよね。仲介手数料というのは依頼主が不当な請求を受けないためにも、宅地建物取引業法によってその上限額が決められています。では、具体的な上限額を詳しく見ていきましょう。

仲介手数料の上限額は以下の計算式で簡単に求めることができます。

  • 売買価格が200万円以下の場合...売買価格の5%+消費税
  • 売買価格が200万円超400万円以下の場合...売買価格の4%+2万円+消費税
  • 売買価格が400万円超の場合...売買価格の3%+6万円+消費税

仲介手数料の支払いのタイミングは?

これから不動産売買を検討している方は、仲介手数料を支払うタイミングについても正しく理解しておきましょう。

上でも説明した通り、仲介手数料というのはいわゆる成功報酬ですので、不動産会社に仲介を依頼し、その結果購入希望者との売買契約が成立した場合のみ、支払いの義務が発生します。例えば、不動産会社が積極的に営業を行っても購入希望者が現れなかった場合や、購入希望者との条件が折り合わずに契約締結に至らなかった場合には、仲介手数料を支払う必要はありません。

また、仲介手数料に関しても契約締結時に50%を支払い、引き渡し完了時に残りの50%を支払うという方法か、引き渡し完了時に100%を支払う方法が一般的です。こうした支払い条件についても、事前に不動産会社にきちんと確認しておくことも大切でしょう。

不動産売却時に発生するその他の費用

不動産売却の際には、仲介手数料以外にも費用が発生します。仲介手数料以外の費用について簡単に紹介しますので、参考にしてみてください。

・印紙税

不動産売買契約書の作成時には、契約書への収入印紙の貼付が必要です。収入印紙は、経済取引時に作成される特定の文書に対して課税を行う仕組みで、法律で義務付けられています。印紙を購入し、契約書に貼って割印を押すことで、印紙税を納付したと認められるのです。

印紙の金額は契約の金額によって異なりますのでご確認ください。

・抵当権抹消費用

不動産購入時に住宅ローンを組んだ場合、ローンの担保として対象の不動産を抵当に入れることになります。売却にあたりローンを完済しただけでは、抵当権は抹消されないため、抵当権抹消のための登記申請が必要になります。すでにローンを完済している場合は、自分で手続することもできますが、ローンの残債を売却費用で完済する場合、司法書士に依頼して手続きを行ってもらうことになります。

このように、不動産売却の際は仲介手数料に上限額があることを念頭に置いた上で、違法な上乗せがないかどうか確認することが必要です。少しでも不安がある際は、うやむやにせず相談して、きちんと対応してくれるような不動産会社を選ぶことが大切です。

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※2018年8月16日時点の情報になり、今後内容が変更となる可能性がございます。