すまいのスタディ

2019.07.25

シニア層のマンション住み替えのタイミングはいつが最適?

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家族の思い出が詰まった大切なマイホームを、丁寧に手入れしながら長く住み続けるというのも素敵ですが、ライフスタイルやライフステージの変化に合わせて住まいを柔軟に変えて行くという考え方もまた異なる魅力がありますよね。近ごろでは、より快適で便利な住まいを求めて、一戸建てからマンションへの「住み替え」を検討するシニア世代も増えていて、住まいに対する価値観も多様化しています。

というわけで今回は、シニア層のマンション住み替えについて、一緒に勉強してきましょう!

シニア世代の住み替えのタイミングはいつが良い?

「マイホームは一生に一度の買い物」という考え方が主流だったのはひと昔前のことで、多様な生き方が認められるようになった現代では、ライフスタイルやライフステージの変化に合わせて、家を住み替える方も増えています。特に多いのが、いわゆる「シニア」と呼ばれる世代の住み替えです。

では、実際にシニア世代が住み替えをするのに最適なタイミングというのはいつなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

子どもが独立した

結婚や就職で子どもが家を出て行くと、これまでの生活が大きく変わります。使われていない子ども部屋を掃除したり、夫婦ふたりでは広すぎる家を持て余してしまったりすることも多いでしょう。子どもの独立をきっかけに、夫婦ふたりでの生活にぴったりの使い勝手の良いコンパクトなマンションに住み変えることで、より快適な暮らしを実現することができます。

定年退職を迎えた

通勤や子どもの通学を考慮して住まいを決める方は多いですよね。ですが定年退職後は、日々の通勤からは解放されるわけですから、夫婦の価値観を最優先にして住む場所を選ぶことができます。買い物のしやすさ、駅やバス停などの公共交通機関の利便性など、老後を快適に過ごすことができる場所への住み替えが可能なのです。

今の住まいが住みにくい

新築で買った家も長く暮らしていれば、何らかの不具合が出てくるものです。数十年前には最新だった設備も気がつけば老朽化が進んでいたり、体力や健康状態の変化により、家の造りに不便を感じたりすることもあるでしょう。このように今の住まいに住みにくさを感じたときこそ、住み替えのタイミングです。新しい住まいへ移ることで、より安全で快適な生活を目指しましょう。

シニア世代の住み替え先にマンションがおすすめの理由

住み替えをするときには、マンションと一戸建てのどちらを選ぶのか迷うものです。例えば、小さな子どものいる世帯であれば、上下階に気を使うことなくゆったりと子育てができる一戸建ても魅力的ですが、子どもが独立して夫婦ふたり暮らしのシニア世代には、マンションへの住み替えを検討してもよいでしょう。

では、シニア世代にとって、マンション暮らしにはどのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

バリアフリーで段差が少ない

比較的新しいマンションの多くは、バリアフリー設計で段差が少ない作りになっています。一戸建ての場合、階段の上り下りが負担になってしまいますが、マンションなら室内の階段の上り下りの心配はありません。また、エレベーターがついているマンションであれば、居住しているフロアまでの階段移動もありません。

室内の温度差が少ない

冬場の室内の温度差は高齢者にとってヒートショックなどの危険性もあります。ヒートショックとは、温かい部屋から暖房の行き届いていないトイレ、風呂場、洗面所に移動することで血圧が急激に変化し、心筋梗塞や不整脈、脳梗塞などを引き起こしてしまう症状です。マンションは高気密高断熱なため、一戸建てと比べて室内の温度差が少ないのが特徴です。

コンパクトに暮らせる

部屋数の少ないマンションへの住み替えは、掃除の負担を減らしてくれるだけでなく、光熱費などの削減にもつながります。

管理員がおり安心できる

シニア世代になると、夫婦ふたりだけの暮らしではなにかと心細いものですが、管理員がいるマンションであれば、何かあった時には相談する事ができます。

シニア世代のマンション選びは周辺環境が重要

では、実際にシニア世代が住み替えをする場合、どのような点に気をつけてマンション選びをしたらよいのでしょうか。マンションの構造や内装がシニア世代にとって住みやすい作りであることはもちろんですが、それ以外にも大切なのが「周辺環境」です。

例えば、どんなに室内が快適に暮らせる環境であっても、マンションが不便な場所に立っていたのでは実際の生活が成り立たなくなってしまいます。スーパーやドラッグストアをはじめとする商業施設が近場にあり、買い物のしやすい土地であること、マンションの周辺に坂道や階段などがなく歩きやすいこと、体調を崩してしまった時などに通える病院が近場にあることなど、シニア世代にとって住みやすい環境であるかどうかを、実際の生活をイメージしながら検討してみましょう。

ローンが残っている場合の住み替え

住み替えをするときには、現在住んでいる家を売却して得た資金をもとに、マンションを購入するという形が理想的です。とはいえ、人によっては住み替えのタイミングでまだ住宅ローンが残っているケースもあると思います。その場合はどうしたら良いのでしょうか。ポイントとなるのは、現在の住居に残っているローンが、「アンダーローン」か、「オーバーローン」かということです。

アンダーローンというのは、その物件の売却額がローンの残債額を上回っていることで、この場合は物件を売却したお金でローンを完済することができるため問題ありません。一方、オーバーローンというのは、売却額がローンの残債額よりも少なくローンを返済しきれないことで、抵当権が残ってしまうため、売却のハードルが高くなってしまいます。

その場合には、自分の貯金から差額を支払ってローンを完済するか、住み替えローンを使って残債額を完済するという方法もあります。

シニアになってからの住み替えは、自分たちが今後どのように暮らしていきたいのかを明確にすることが大切です。また、将来足腰が弱ってしまったり、病気になってしまったりしても暮らしていける物件なのかを検討することも必要でしょう。「阪急阪神すまいのコンシェル」では、不動産に関するお悩みに専門のアドバイザーが応えてくれます。ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。

※2019年7月25日時点の情報になり、今後内容が変更となる可能性がございます。