昨年12月に新たに発表がありました「グリーン住宅ポイント」ですが、徐々に制度の内容が明らかになってきておりますね。
特にここ最近は、事務局のホームページも頻繁に更新され、ポイント交換可能な商品の公開や、申請書の書式などがアップロードされてきております。
皆様の中でもこの制度を耳にした方も増えてきているのではないでしょうか?
ただ、以前にも「エコポイント」や「次世代住宅ポイント」など似た名前の制度があったり、制度自体になじみがなく、「正直よくわからない汗」という方も多いかと思います。
今回の制度の大きな特徴は、①新築(持家) ②既存住宅(持家) ③リフォーム(リノベーション、賃貸住宅も可)④賃貸住宅の建設 とポイントの対象となる種別が4種類あるところです。
その中でも、「中古を買ってリノベーション」を検討されている方向けに、今回制度についてご紹介しようと思います。
そもそも・・グリーン住宅ポイントって何?
簡単に言うと、コロナ禍の影響で落ち込んでしまった消費を後押しするための補助金制度(実際はポイントですが・・)といったところです。
国会できちんと予算を取って行う施策なので、全国一律、国内どこに住んでいようと受けられる制度になってます。
過去のポイント制度にありがちだった、「持家(実需、マイホーム)だとオッケーだけど、投資(人に貸す、大家さん業)だと対象外」みたいなことはなく、アパート建設なども対象となってますね。
やはりコロナ経済対策ということなので、マイホームに限らず、より多くの人に向けた施策という印象です。
ポイント申請の締め切りは、2021年10月末。
もちろん予算ありきの補助金なので、「期間内でも予算がなくなり次第終了」なのでそこはご注意ください。
では、気になるポイント内容ですが、
今回は、中古リノベ検討者向けのお話なので、①新築と④賃貸住宅 は割愛させていただき、②既存住宅購入と③リフォーム(リノベーション)にだけフォーカスいたしますね。
②既存住宅の購入 30万or 45万ポイント ※既存建物の解体のみを除く
ほとんど2択みたいなものなので、わかりやすいですね。
③リフォーム工事 最低5万ポイント~最大60万ポイント
こちらは工事部分に対して、細かくポイント分けされておりますので、実施する工事内容によって幅が出ますね。
(例えば、節水型トイレだと16000ポイント、高断熱浴槽だと24000ポイントみたいな感じで、該当箇所ごとにカウントして合算)
この工事ごとのポイント設定については、以前の「次世代住宅ポイント」とかなり似ている印象です。
ポイントは現金給付でなく、1ポイント=1円相当の商品と交換することができます。(一定の工事費用に充当も可能)
ちなみに・・
以前、リノベーション(※マンション)されて次世代住宅ポイントを取得されたケースだと、平均30万ポイントくらいはもらっていたイメージです。(※中古リノベの場合。工事内容や仕様によって個人差あります。)
※先月から特設サイトを公開中!ポイントのシュミレーションなどの詳細については、下記特設サイトをご覧ください。
★リノブルーム グリーン住宅ポイント
勘違いしがち!「既存住宅購入」ポイントと「既存住宅購入加算」ポイント
「中古を買ってリノベーション」した場合、上記の②と③の両方のポインを合算してもらえるのでしょうか?
実は、ここがちょっとややこしいところで、ポイント申請は②と③を両方行うことできません。
そもそも、②に該当する既存住宅の要件は、「空家バンク登録住宅」や「東京圏の対象地域からの移住のための住宅」など、実際の中古市場にある物件ではなかったり、関西にお住まいの皆さまにはクリアできない要件だったりします汗
じゃあ結局、「中古リノベしてもリノベーション工事分のポイントしかもらえないの?」と思いますよね。
ご安心ください。中古物件購入分の恩恵として「既存住宅購入加算」ポイントがあります。
これは実質、リノベーション工事対象でカウントしたポイントをさらに「×2倍」してくれる特典で、中古住宅の取得が要件となります。
なので、自宅をリノベーションする場合と比べて、同じ工事をしたとしても、2倍お得な恩恵を受けられるということになります!
戸建とマンションで大違い!?
あと、注意しておくべき部分は、「戸建とマンションでは、実質もらえるポイントに差が出やすい」というところです。
戸建の方がマンションに比べて、施工可能な範囲多いので、たくさんポイントがもらえやすいんですね。
理由は、マンションは基本専有部分しか工事ができないので、工事範囲が限られており、ポイント対象工事を全部行うことができないん
ですね。(工事予算自体も安いのでおサイフにはうれしいです笑)
なので、最大ポイント60万ポイントが該当するのは、戸建検討者(かつ外壁なども行う場合)だけだったりしますので、勘違いしやすいところですね。
住まい給付金制度と併用できるの?
グリーン住宅ポイントの公式ホームページを見てみると、住まい給付金制度との併用は、オッケーみたいですね。
一方、住まい給付金制度ですが、そもそもの制度設計が消費税に紐づけられているため、『購入する既存住宅が、消費税の課税対象かどうか』で利用できるかどうかが変わってきます。
A: 一般的な既存住宅 = 一般人が自宅(相続した実家など)を売却 → 消費税かからない
B: 事業者が売主の住宅 = 宅建業者などが業として販売 → 消費税がかかる
中古リノベをご検討されている皆さんは、基本Aのケースで物件を取得することになるので、実質併用できないことが多いと思います。
余談ですが、
Bパターン、『売主が宅建業者の既存住宅 ≒ リフォーム(リノベ)済住宅』の場合が多いので、自分でリノベしたい方からするとそういった物件は、検討外だったりしますよね。
併用できる例を強いて挙げるなら、「リフォーム済み住宅を買って、さらに自分で追加の省エネリフォームをする」みたいなケースでしょうか。
中古住宅は、「高い買い物のわりに消費税がかからない」という点で、ある意味珍しい存在です(中古車などは消費税かかります)
なので、住まい給付金制度のような、『消費増税による経済の落ち込みを後押しする制度』とは実質併用できないんだなあ!と考えるとしっくりくる気がしますね。
それにしても、そもそも税金がかからないってイイですよね♪
補助金だけにフォーカスすると、新築やリフォーム済物件の方が手厚い印象になりますが、「そもそも税金がかかっているものかどうか」にも注目すると、きちんとした比較検討ができるので、参考にしてみてください。
まとめ
・グリーン住宅ポイントは、期間限定お得な制度
・中古リノベは、「既存物件購入加算」でポイント倍増
・中古リノべの場合、住まい給付金制度とは実質併用できない(中古物件はそもそも消費税かからないので)