そろそろ家が欲しいなと思ったら、まず最初に何から始めたらよいでしょうか?
・実際に家を買った友人や同僚に話を聞いてみる
・スーモなどの住宅情報誌を見て勉強してみる
・気になるエリアの物件情報を集めてみる
・内装や間取りなど事例をみてイメージをふくらませてみる
などなど
今やスマホひとつあればいろんな情報を手に入れることができますので便利ですよね!
でも1点だけ注意が必要なのが、予算をしっかり立てずに情報をたくさん入れすぎると、だんだんと予算が上がっていくことになりがちです。
なぜなら誰でも、便利で、広くて、きれいな家に住みたいからです。
ローンを試算する際もいつもまにか「借りたい額」から「借りれる額」にシフトしていってしまい、気づいたら「家の返済だけでもカツカツの資金計画に!」なんてこともなりかねません。
なので、「家探しを始めるぞ!」という際は、予算決めからスタートすることをお勧めします。
年収の8倍は本当?
よく「家の予算は、年収の8倍」が目安みたいな話を聞きますね。
みなさんも一度は聞いたことあるのではないでしょうか?
この考え方で実際に試算してみると、
例えば年収500万円の場合は、500万円×8=4,000万円となりますね。
実際の支払額を試算してみると月々約122,473円です。(全期間固定金利、金利/1.5%、返済期間/35年にて試算)
この返済に、管理や修繕のコスト、税金などのランニングコストも+αでかかってきます。
それなりに良い物件に住めるので良しという意見もありますが、「借りれるけど、ほんとに大丈夫?」と不安になる人もいるのではないでしょうか?
ですので、年収の8倍という目安は「借りたい額」ではなく「借りれる額」ということになりますね。
お金を貸す側の考え方とは?
お金を貸す側はどうやって融資額を審査しているのでしょうか?
もちろん貸すことが商売なので、借りたい額を貸すのが原則ですが、
上記とは真逆の心理「貸したいけど、ほんとに大丈夫?」とうふうに考えてるはずですよね。
この場合は一般的に「返済比率」というものをで審査します。
普段あまり耳慣れない言葉かもしれませんが、読んで字のごとく「収入に対する返済額の割合」という意味です。つまり年収に対する(年間の)ローン支払い額の割合です。
この割合(%)が大きいほどたくさん借りれるということになりますね。
ちなみに審査の基準は、年収にもよりますが、30%~40%以内が目安とされてます。
例えば、返済比率を35%以内とした場合、年収500万円の人の返済額は175万円以内となり、「月々返済145,833円までにおさまるようにしてくださいね」ということになります。(175万円÷12か月)
この月々返済額を、先ほどと同じ条件(全期間固定金利、金利/1.5%、返済期間/35年)で借入額を逆算してみると、約4,762万円となります。
銀行にまかせていたら何となく大丈夫と思っていたら、意外と借入できてしまうんです!(実際は年収の8倍以上借りれたりします)
家は生活の基盤なので、一旦借りてしまうと、多少支払いが重くても「頑張って返済しないと!」となるので案外緩く設定されているのかもしれません。
そういう意味では、お金を貸す側の金融機関の審査の目安もあくまで「借りれる額」なんですね。
「借りたい額」=「ゆとりをもった返済額」
「借りたい額」とは、言ってしまえばひとそれぞれなんですが、
みなさんに共通するポイントは、ゆとりをもって返せる額という意味ではないでしょうか?
ではどのくらいの額だと良いのでしょうか?
例えば返済比率を20%~25%くらいにすると借入額がどうなるかを見てみようと思います。
上記に比べて収入の10%~15%のゆとりが生まれる訳なので、別のもの使えたり、貯金したりできるわけですから、暮らし全体のバランスはよくなるはすです。
実際に借入額を計算してみると、さきほどと同じ年収500万円を例にすると、
年間返済額は100万円~125万円となり、月々返済は約83,333円~104,166円、
これを借入額に逆算すると約2,721万円~3,402万円です。
ゆとりをもって返済できそうな額になってきたのではないでしょうか?
(ちなみにこの設定だと、借入額は年収の5.4倍~6.8倍)
大事なのは、何のためにゆとりを持ちたいのか?ゆとりでどんな暮らしを実現したいのか?
ざっくりで良いのでイメージすることですね。
「家のことだけでカツカツの生活はしたくない」
「習い事など趣味にもお金をかけたい」
「毎年海外旅行に行きたい」
「月に1回は家族で外食したい」
「子どもの教育費にもお金をかけてあげたい」
「老後のために貯金もしておきたい」
など
「理想の住まい」だけでなく、「理想の暮らし」を実現したい方は是非参考にしてみてください!
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まとめ
・家探しの初めの一歩は予算決めから
・ネットや雑誌に出ている目安の多くは「借りれる額」。
・「借りたい額」とは住まい以外にも「ゆとりを持てる額」。