すまいのスタディ

2019.04.23

住み慣れた家を快適に~シニア世代が考えたい住まいのリフォーム~

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年齢を重ねて足腰が弱くなると、長年住み慣れた家に住みづらさを感じることもあるでしょう。また、子供達が独立して家族の人数が減ると、それまで住んでいた家が広く感じることも...。

今回は、シニア世代が住み慣れた家で快適に暮らし続けられるようなリフォームについて紹介していきます。

部屋のドアは引き戸が便利

普段何気なく開け閉めしている部屋のドアは、シニア世代にとってはリフォームを考えたい箇所のひとつです。

部屋の出入りで体を前後に移動しなければならない開き戸は、高齢になると不便に感じやすいものですが、そんなデメリットを解消するのが引き戸へのリフォームです。
横にスライドして開け閉めができ、シニアにも優しいタイプのドアです。車いすを使う方にとっても、引き戸であれば部屋への出入りがしやすくなりますね。

トイレのリフォーム

トイレは、年齢を重ねて足腰が弱まると不便を感じやすくなる場所です。特に、身体を自由に動かしにくい方の場合は、トイレが物理的に狭く感じることも多いです。

こちらも出入りをスムーズにするため扉を引き戸にする、タンクレストイレに交換する...などのリフォームで使いやすさはアップします。将来的に車いすを使う可能性を視野にいれると、間口を広げて奥行を縮めるような横入りスタイルも使いやすいでしょう。

キッチンリフォームならIHが安全

火力の強さというメリットがあるガスコンロですが、火事や火傷のリスクがあり、安全性が高いのはやはりIHです。火を使わないIHへのリフォームは、高齢の方にも安全と言われています。

バリアフリーで生活動線がスムーズに

高齢になると、かつてはなんとも感じなかった少しの段差でもつまずきやすくなります。家の段差を取ってバリアフリーリフォームすれば、転倒のリスクが減ります。毎日の生活動線がスムーズになり、将来的に車いすを使うことになったときの備えにもなるでしょう。
年代問わず安心感のある住まいに変わり、小さなお孫さんも遊びに来やすくなりそうですね。

安心して入れる浴室に

家のなかの事故で大きな割合を占めるのが浴室で、シニア世代を中心に気をつけなければならないと言われています。浴室リフォームで、事故のリスクを減らしましょう。

◎シニアになると気をつけたい浴室の危険

昔ながらのタイル張りお風呂(在来工法の浴室)は、高齢になると使いづらくケガのリスクが高まります。足腰が弱ってくると深めの浴槽も危険です。それに、浴槽の中を洗うときに前方に腰を曲げてかがむのは、体に負担が掛かります。
脱衣室と浴室内の段差も、転倒の恐れがあって危険なため、フラットに出入りできるようにユニットバスにリフォームすると安全です。

◎ヒートショック対策に浴室暖房乾燥機

断熱性の低い浴室は、ヒートショックを起こしやすいと言われています。
ヒートショックは「暖房のきいたリビング⇒寒い脱衣室で服を脱ぐ⇒さらに寒い浴室⇒熱い温度のお湯に浸かる」と、短時間で体感する寒さと熱さが体に負担となり、急激な血圧変動を引き起こして起こります。心筋梗塞や脳梗塞のリスクもあるので、高齢者は特に注意しなければなりません。
浴室暖房乾燥機を取り入れ、浴室内の寒さを解消することはヒートショック対策にもなります。

減築~平屋にすることも視野に入れる

子供が成長して独立すると、家族が減って使わない部屋が増えますが、誰も使っていない部屋であっても掃除をしなければなりません。湿気も溜まるため、カビが発生しないように換気する必要もあります。
それらが負担になる場合は、減築を視野に入れてもよいでしょう。家の面積が減るため固定資産税が安くなるメリットもあります。
夫婦二人の生活にあったコンパクトな暮らしを、減築リフォームで実現することができるかもしれませんね。

まとめ

加齢とともに今までの家に不便さを感じる人は多いかと思います。自分の身体と相談しながら、その時々の自分にあった快適な住まいを実現したいですね。

※2019年4月23日時点の情報になり、今後内容が変更となる可能性がございます。