


デザイン性向上を目指した社内表彰制度
社内の各担当が切磋琢磨し合い、デザイン性や品質をより高めていくため、表彰制度を設けています。
審査には、社内だけでなく阪急阪神オーナーズクラブ会員様及びすまいのメンバーズ会員様にも投票にご協力いただき、
より良いデザインと品質の向上に取り組んでいます。
水上淳史mizukami atsushi
所属/RoomClip住文化研究所 主任研究員
住生活に特化したプラットフォーム「RoomClip(ルームクリップ)」のデータをもとに住まいや暮らしの変化を研究。リアルな生活者の動向を伝える発信を行っている。
My Home Bar
「自宅に本格的なバーカウンターを作り、お酒を楽しみたい」という想いから始まったリノベーション。築浅の戸建を活かし、既存部分を残しつつ、こだわる部分にコストをかけた計画。非日常感を演出したバーカウンターや、音楽を楽しめるスピーカー付き照明など、細部にまでこだわりました。LDKと調和する木格子天井の寝室、小上がりと囲炉裏を組み込んだ和のテイストも取り入れ、趣と機能を両立し理想の住まいが完成しました。
間接照明に照らされた重厚なカウンターと木目の棚、美しく配されたボトルとグラスのディスプレイが、計算し尽くされた上質な空間を創り出しています。まさに、本物のバーを彷彿とさせるインテリアデザインが秀逸な本作品。個人のライフスタイルや趣味嗜好に徹底的にコミットした住空間の可能性と住まい方を見事に体現しています。単身世帯の増加が顕著な現代社会において、豊かな住文化の新たな展開を示唆する作品として、審査員一同、最優秀賞に相応しい作品であると評価いたしました。
都市の別荘
本案件のテーマは「都市の別荘」。海外在住の日本人が帰国時に心身を癒す拠点として過ごせるよう、都市の利便性と穏やかな非日常を両立した空間を目指しました。格子建具や間接照明で京の別荘のような落ち着きを演出し、収納計画やノイズレスな納まりにも配慮。国産サウナの導入やアートの飾れる余白、WEB会議に対応した寝室設計など、デザイン性と機能性を融合させ、多拠点生活という新しいライフスタイルを提案する一邸となりました。
空き家問題の根本には、ファミリー世帯向けストックの余剰と単身世帯向けストックの不足という需給ミスマッチがあります。本作品は、既存の100平米4LDKファミリー向けの物件を1LDK、パントリー、シューズクローク、ウォークインクローゼット、ワークスペース、サウナといった充実した機能を備えた質の高い単身・DINKS世帯向け住空間へと再構築することで、この問題に対する具体的な解決策を提示しています。単なるストック活用にとどまらず、高所得単身・DINKS世帯層のニーズに応える豊かな住環境を創出するモデルケースとして、高く評価しました。
家族の時間を豊かにする回遊動線
共働きでタイムパフォーマンス重視のご家族の為のフルリノベーション事例。 配管ルートの確保の為にキッチンの床を嵩上げすることで、お客様憧れのアイランドキッチンに変更。足元に間接照明を施すことでデザイン性もプラスしました。また、ダイニング~キッチン~洗面室まで一直線のレイアウトとし、冷蔵庫やパントリーはリビングからは見えない位置に配置することで生活感を排除し、家事動線を向上させました。
専業主婦世帯の減少と共働き世帯の増加という社会変化に呼応し、この10年間で時短効率化のための住まいづくりが注目を集めています。シューズクローク、ランドリールーム、ファミリークローゼット、パントリー、独立洗面台、回遊動線といった機能や空間構成が、注文住宅から標準的な住宅供給へといかに実装されていくかは重要な課題です。本作品は、既存マンションにおいてもこうした機能的な設えが十分実現可能であることを実証しており、共働き世帯向けの効率的な住空間デザインの標準化に向けた重要な事例として、優れていました。
新たな価値を築く再生の魅力
玄関には光を取り入れるため透明ガラス扉を採用しました。キッチンを対面式に変更し、和室を洋室に改装。洗面所は明るく開放的にし、ミニパントリーやニッチ、ライティングレールなど暮らしを豊かにする工夫を取り入れました。内装はグレージュとナチュラルを基調にし、既存資材も活用してコスト削減。外壁や共用部もリフレッシュし、安全性や利便性を向上させ、快適な空間を実現しました。
サステナビリティ、あるいはサーキュラーエコノミーへの関心が高まる中、既存住宅ストックの有効活用は環境負荷軽減の観点からも重要性を増しています。本作品は、独立洗面台、パントリー、ディスプレイニッチ、ガラス扉、ライティングレールといった人気の機能や空間構成をリノベーションにより巧妙に取り入れています。限られた予算と空間制約の中で、大規模な変更を伴わずに現代の暮らしのニーズに対応した機能性とデザイン性を両立させた、実践的なリノベーションを評価しました。
素材と光に応える、本物志向の邸宅
高層階に位置し、海を一望できる眺望を活かしてゲストを招く家をテーマにリノベーションしました。
キッチンを中央から窓際に移動し、絶景を眺めながら調理できる空間に。
LDは柱梁を感じさせない工夫と半造作家具で空間に一体感を持たせました。目立つ柱を壁でふかし、壁掛けテレビを設置し、タイルと石目パネルで重厚感ある仕上がりに。ゲストが腰かけられる収納兼ベンチを計画し、上部から溢れる間接照明でリラックスした時間を演出します。
玄関は廊下を短くし、リビング扉をガラス建具に変更したことで、玄関を開けると絶景が目に飛び込む贅沢な空間に生まれ変わりました。
この家でのゲストと過ごす時間は至福のひとときとなるでしょう。
空へ続く私邸
限られた工事費の中で住設機器は最小限の更新とし、素材や照明、見せ方を工夫することで高級感ある空間を実現。玄関や廊下にアクセントを加え、上品さと個性を持たせました。3LDKの1室を取り込み、LDKを約30帖の開放感抜群の空間に。ガラス扉を開けた瞬間、目の前にタワーマンションならではの絶景が広がる構成とし、設備に頼らず質感とデザインで価値を創出。
人生を穏やかに、丁寧に愉しむ
弊社元分譲マンションをセカンドライフの在り方を見つめ直す住まいとしてプランニング。ベンチ付き収納や玄関土間、ウォークスルークロゼットを通じた回遊同線など自由で快適な動線を叶えました。また、ZEH適合住宅として快適で環境に優しい住まいを実現。住宅ローン減税の優遇対象となるため、将来の安心感にも繋がります。 人生を穏やかに、丁寧に愉しむ「自分たちのための暮らし」を積み重ねる住まいとして提案いたします。
これからの2人暮らしの理想形
愛着のある家で念願のアイランドキッチンを叶えた事例。 お客様ご要望の「動線」「インテリアテイスト」にもこだわりました。拡張されたリビングをより広く見せるための大判タイル。カップボードの背面に採用したブロンズミラーは、高級感と広がりを演出するだけでなく、お客様お気に入りのシャンデリアが映り込み、憧れのアイランドキッチンでのお料理が更に楽しいものに。お持ちの家具とグレージュテイストとをうまく融合しました。
[講評]
今年も多彩で魅力あふれるリノベーション事例が集まりました。リノベーションとは、既存の建物を改修し、性能や価値を新築時以上に高めること。しかし実際には、その一言では表せない多様な提案が見られました。気候変動、少子高齢化、ライフスタイルの多様化、サステナブル意識の高まり、建築費の高騰――。こうした社会の大きな変化を、過去の住宅ストックに柔軟に取り込み、未来の暮らしを描き直す営みこそが、リノベーションの本質です。そうした実践を企業内で積み重ね、住文化や社会的な視点から評価していく本アワードの意義も、非常に大きいと感じました。